研究課題/領域番号 |
20H00562
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
丸山 史人 広島大学, IDEC国際連携機構:PHIS, 教授 (30423122)
|
研究分担者 |
西内 由紀子 広島大学, IDEC国際連携機構:PHIS, 特任准教授 (00333526)
港 雄介 藤田医科大学, 医学部, 講師 (10836620)
藤吉 奏 広島大学, IDEC国際連携機構:PHIS, 助教 (20805808)
岩本 朋忠 神戸市健康科学研究所, 感染症部, 部長 (70416402)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2022年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2021年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2020年度: 18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
|
キーワード | NTM / Mycobacterium avium / High thoughput sequencer / drinking water / water / bioaerosol / 抗酸菌 / ゲノム疫学 / 環境内動態 / 非結核抗酸菌 / メタゲノム / 病原菌 / 微生物 / 比較ゲノム / 機能ゲノム / 環境 / 非結核性抗酸菌 / 比較ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
難治性の慢性呼吸器感染症である肺NTM症は、先進諸国を中心に患者数が急増しており、国内の罹患率が世界一高いことから公衆衛生上の対策が急務である。本研究課題は、環境適応に重要なバイオフィルム形成能・ 薬剤耐性能に着目して、結核菌で確立したトランスポゾンシーケンシングや新規に特異的な遺伝子サイレンシングが可能なCRISPRiを含む分子生物学の手法を本菌に応用し、情報学的に見出された「病原性適応遺伝的多型」機能を実験的に証明する。さらに、得られる本ゲノム多型を用いた衛生微生物学的な簡易環境評価法基盤を構築する。これらを通じて、自然環境下で複数ゲノム型クローンの共存機構解明の一助を得る。
|
研究成果の概要 |
日本における肺疾患の主要な原因であるMycobacterium aviumが日本の浴室内の特殊な環境に由来し、バイオエアロゾル感染を引き起こしている可能性があるとの仮説を立てて推進した。細菌株とゲノムデータを収集し、ゲノムDNAの抽出と配列決定の方法を確立した。100以上の完全なゲノムを解読し、Tn-seqとCRISPRiを用いた機能的ゲノム解析を行い、この細菌のバイオフィルム形成、薬剤耐性、ファージ感染性などの研究を進めた。一部の選択した菌株については、予備的なTn-seq実験を開始した。また、日本の浴槽における本菌の分布と量を調査したところ、欧米とは大きく異なっていた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本プロジェクトは、様々な環境のマイコバクテリウム・アビウムのゲノム特性が明らかになるとともに、機能ゲノム解析手法の開発が進んだ。これは、本菌の生存戦略に関する重要な知見を提供し、治療法の開発に貢献すると考えられる。また、日本の浴室などの感染源を特定することで、予防策を講じることができる可能性がある。
|