研究課題/領域番号 |
20H00568
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高田 龍平 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90376468)
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研究分担者 |
松尾 洋孝 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 教授 (00528292)
井上 勝央 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (50315892)
薩 秀夫 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (80323484)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2022年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2021年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2020年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 栄養学 / 生理学 / トランスレーショナルリサーチ / トランスポーター / 尿酸 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの疾患に関与する尿酸の全身動態制御を担うトランスポーターは、消化管からの尿酸排出を担うABCG2や、腎臓における尿酸再吸収トランスポーター群以外の多くの経路について未だ明らかでない。本研究では、痛風患者・高尿酸血症患者のGWASなどにより見い出された新規尿酸トランスポーター候補分子群について、in vitro輸送実験・遺伝子改変マウスを用いたin vivo実験・臨床検体を用いたゲノム解析を組み合わせた研究を進め、各分子の生理的役割を明らかにする。さらには、これらの知見を統合して構築する尿酸の全身動態モデルを活用し、新規尿酸トランスポーターを標的とする食品成分を同定することを目指す。
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研究実績の概要 |
痛風や尿路結石のみならず、動脈硬化症やパーキンソン病などの多くの疾患の発症・進行に尿酸が深く関わることが示されている。しかしながら、尿酸の全身動態制御を担うトランスポーターについては、消化管からの尿酸排出を担うABCG2や、腎臓における尿酸再吸収トランスポーター群以外の多くの経路について未だ明らかでない。本研究では、血清尿酸値に関するゲノムワイド関連解析(GWAS)や低尿酸血症患者のゲノム解析により見出されたものの、直接的な尿酸輸送能については不明な膜タンパク質などについて検討を行い、生理的な尿酸輸送を担う新規トランスポーターを同定すること、および、同定された尿酸トランスポーター分子を標的とした機能性食品成分を見出すことを目指す。血清尿酸値変動をもたらす食品成分は数多く知られているが、URAT1、ABCG2などの既知の尿酸動態制御因子との相互作用では説明が難しいものが多いため、重要なアプローチとなる。 研究開始3年度目にあたる本年度(令和4年度)には、以下の点を明らかにすることができた。 ●新たな腎性低尿酸血症2型の病因変異として、エキソンスキップによる機能消失を生じるGLUT9/SLC2A9変異を同定することができた。 ●ビタミンC輸送体として知られるSodium-dependent Vitamin C Transporter 1 (SVCT1)/SLC23A1が尿酸輸送体としても働くことを、生化学的手法を用いた輸送実験とCRISPR/Cas9法により作出した遺伝子欠損マウスを用いた動物実験により示すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
尿酸トランスポーターに関する重要な知見を得ることができたため。生理的な尿酸輸送を担う新規トランスポーター、尿酸トランスポーター分子を標的とした機能性食品成分の探索研究も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年度にあたる次年度(令和5年度)には、新規尿酸トランスポーターの同定、尿酸トランスポーター分子を標的とした機能性食品成分の発見を目指し、さらなる検討を進めていく。
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