研究課題/領域番号 |
20H00578
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
千葉 滋 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (80282713)
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研究分担者 |
塩谷 亮太 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (10619191)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2023年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2022年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2021年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2020年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | エッジコンピューティング / 領域特化プログラミング言語 / RISC-V / メモリ管理 / 領域特化言語 / 言語処理系 |
研究開始時の研究の概要 |
エッジコンピューティング型 IoT システムを開発するための領域特化プログラミング言語 (DSL) を研究開発する。そのような IoT 機器に搭載されている超低消費電力 SoC マイコンを制御するためのプログラムを、その相対的に低い処理性能や細かな電力消費の制御をあまり気にすることなく、比較的低い労力でプログラムできる高水準な言語を研究する。それにより、C/C++ 言語によりハードウェアを直接制御する従来方式のプログラミングを脱し、脆弱性のない安全で優れたエッジ型IoT システムの普及を支援する。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、エッジコンピューティング型 IoT システム開発のためのソフトウェア基盤の研究を推進した。IoT 機器の制御マイコンに搭載されている不揮発性メモリを利用してメモリ空間を広げる研究については、mruby 言語の処理系を改造して本研究の技術を実装し、ベンチマーク・プログラムを作成、実行して性能評価をおこなった。この結果に基づき、実装した本研究のメモリ管理技術の調整とさらなる改良を実施した。 領域特化言語の基礎技術として、埋め込み領域特化言語の主要な実装技術であるfluent API に関する研究をおこなった。Fluent API ではメソッド呼び出しの連鎖で領域特化言語を表現する。このメソッド呼び出しの連鎖が領域特化言語の構文上正しくない並びであるとき、それをコンパイル時型エラーにする手法の研究をおこなった。そして、そのようなエラー機能を備えた安全な fluent API についての論文発表をおこなった。従来、領域特化言語の LL(1) 文法定義から flat 式の安全な fluent API を生成する方法は知られていたが、本研究は、そのような方法が存在する場合に flat 式と共に subchain 式の安全な fluent API を生成する方法を明らかにした。 また、これまでの研究で得られた知見に基づき、エッジ型 IoT システム向けの領域特化言語の開発を開始した。さらにソフトウェア基盤に関する基礎的な研究として、書かれたプログラムが正しくモジュール分割されているかを機械学習技術を用いて判定する手法の研究をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画のとおりに要素技術の研究が進み、IoT 向け領域特化言語の開発に着手できたため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画にしたがって研究を進める。これまでの研究成果の論文化を引き続きおこなうとともに、本年度に開発を開始した IoT 向け領域特化言語の開発を進める。
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