研究課題/領域番号 |
20H00608
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
加藤 博一 奈良先端科学技術大学院大学, デジタルグリーンイノベーションセンター, 教授 (70221182)
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研究分担者 |
天野 敏之 和歌山大学, システム工学部, 教授 (60324472)
蒲池 みゆき 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 教授 (70395101)
山本 豪志朗 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70571446)
斎藤 英雄 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (90245605)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2023年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2022年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2021年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2020年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | 拡張現実感 / 認知的整合性 / 知覚・認知プロセス |
研究開始時の研究の概要 |
拡張現実感(以下AR)とは、仮想物体をあたかもそれが現実世界に存在するかのように表示する技術である。ARの目的は、現実環境に直感的でわかりやすい情報を付加することで、ユーザの活動を支援することであり、心理的な側面からの評価が重要である。このような評価基準で考えられたARを、我々は認知的整合性駆動型ARと定義した。本研究は、以下の4つの研究項目を設定し、この認知的整合性駆動型ARを実現する技術の確立を目指す。 ・現実環境の状況に依存した仮想物体の知覚・認知プロセスのモデル化 ・知覚・認知プロセスの逆変換技術の構築 ・認知的整合性駆動型仮想物体表示パイプラインの実現 ・認知的整合性駆動型ARの有効性評価
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研究成果の概要 |
拡張現実感は、ユーザに仮想物体や情報をあたかもそれが現実世界に存在するかのように表示する技術である。従来は物理的な見えにおける整合性によって、その技術の評価を行ってきたが、我々は心理的な見えにおける整合性を用いる方が、作業支援や行動支援という目的において適していると考え、それを認知的整合性駆動型拡張現実感と定義した。この研究は、この認知的整合性駆動型拡張現実感を実現する技術の確立に向け、物理的な見えに対する心理的な見えを表現するための仮想物体の知覚・認知プロセスをモデル化した。その上で、評価システムを構築し、通常のシステムとの比較実験を行うことで、認知的整合性駆動型拡張現実感の有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、拡張現実感が様々な場面で使われるようになった。これは、拡張現実感技術の優れた情報伝達能力が認められるようになったからである。しかし、これまでの拡張現実感研究における情報伝達能力の評価は、物理的な尺度によって行われてきた。この場合、提示された情報を人間が正しく認識したかどうかまでは考慮されない。この研究の成果である認知的整合性駆動型拡張現実感技術は、人間が情報を認識する過程を含めて情報伝達性能の向上を狙ったもので、例えば、錯視現象によって誤って認識されることまでも加味して正確な情報伝達を実現する技術である。これにより、ユーザに対し、より的確に情報を提供するシステムを実現できる。
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