研究課題/領域番号 |
20H00663
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
野田 実 京都工芸繊維大学, 電気電子工学系, 教授 (20294168)
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研究分担者 |
山門 穂高 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (10378771)
澤村 正典 京都大学, 医学研究科, 助教 (60852423)
島内 寿徳 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 准教授 (10335383)
寒川 雅之 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70403128)
福澤 理行 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 准教授 (60293990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2021年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2020年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | 診断用チップ / プリオン様タンパク質 / バイオセンサ / 脂質膜 / αシヌクレイン / リポソーム / アミロイドβ / 統計解析 / 診断チップ / 機械学習 / パーキンソン病 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、人間の脳髄液中、さらには血液中で異なる各種のプリオン様タンパク質を特異的・超高感度に検出するため、その生化学的機序を明らかにするとともに、特異的・超高感度に検出できるバイオセンサ技術を創成することが大きな目的である。そのために本研究では、プリオン様タンパク質との相互作用性を格段に向上しうる脂質膜関連技術、高感度検出と同時に異なる複数種プリオン様タンパク質を検出できる電気電子的物理センサ基盤技術を検討する。さらにセンシング認識分子となる各種脂質膜リポソームとの最適な反応条件を検討するために機械学習の適用を進める。
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研究成果の概要 |
本研究は種々認知症の超早期診断、簡易に取得できる体液(血液)を用いた診断の実現を目標とし、診断・治療効果判定のため高再現性診断マーカー、それを用いた超早期診断を可能とする新たな病態診断センサ・システムを基礎検討した。認知症原因蛋白質a-Syn, Abeta特異検出にて、組成制御したガングリオシド導入脂質膜の有効性を確認、カンチレバーで約2桁歪抵抗検出の高感度化(10 fM桁相当)、LSPRセンサでナノ構造寸法形状の検討、上記蛋白質の自己鋳型効果で目標1pM弱に対し同線維27pM検出まで高感度化、同マルチセル対応走査分光計測系でデータ収集し、統計的学習モデルの網羅的検証可能な系を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、様々な認知症の原因とされるアミロイドを高感度に超早期に検出して、診断、治療に活用するために、その生化学的機序、それに応じた最適な測定技術・条件の導出から実用化研究に至る学術的な基盤を得ることを目指した。そのために従来の分子生物学的研究の手法のみを用いた研究展開に留まらず、同法に有効なマイクロセンサ工学技術を具体的に融合させた我々独自の新しい技術を考察、実施して得られた研究成果には十分な学術的意義があると考える。認知症の原因物質を高感度に超早期に検出し、診断・治療に役立たせ得る本研究で得られた基礎的な研究基盤・成果は、更なる実用化を目指す現時点でおいて有意な社会的意義を有すると考える。
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