研究課題/領域番号 |
20H00678
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1120:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
虞 萍 南山大学, 外国語教育センター, 語学講師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
470千円 (直接経費: 470千円)
2020年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
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キーワード | 謝冰心 / 呉文藻 / 巴金 / 日中交流史 / 日本・中国 / 瀬戸内晴美(寂聴) |
研究開始時の研究の概要 |
戦後日本に初めて来た中国の女性知識人・女性作家として、謝冰心が日本に滞在した5年間(1946-1951)にどのような生活を送り、日本にどのような感情を抱き、日本の知識人とはどのような交流を行い、それがその後の日中交流史にどのような影響を与え、どのような歴史的な役割を果たしたか、という視点からの研究は十分になされてきたとは言えない。本研究は謝冰心の未公開の日記や日本の新聞・雑誌、日本の知識人の日記・中国紀行などを手がかりに、戦後における謝冰心の滞日状況、日本の知識人との交流の実態を整理し、謝冰心が日中国交回復に対して貢献したこと、彼女の「社会性」について考察する。
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研究成果の概要 |
本研究は日本の新聞・雑誌、日本の知識人の日記・中国紀行などを手がかりに、戦後における謝冰心の日本滞在中の状況、日本の知識人との交流の実態を整理し、謝冰心が日中国交回復に対して貢献したこと、彼女の「社会性」をより明確に証明することができた。 戦後、謝冰心が日本に滞在した5年間(1946-1951)の生活状況や、日本滞在中に行われた社会活動を整理し、謝冰心と日本の知識人との交流に見られる日中交流史における意義を明らかにした。 また、謝冰心と瀬戸内晴美(寂聴)との出会いとその後の交流を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国現代文学史において、代表的な女性作家の一人である謝冰心は往々にして誤解され、作品が低く評価される傾向がある。この現象は中国に限らず日本でも同様で、戦前の日本人研究者は中国の研究者の謝冰心に対する評価に影響されていた。本研究は謝冰心の3回目の来日(1946-1951)に関する新史料から、謝冰心の戦後日本、日中文学、日本・日本人に対する気持ちを解明し、戦後、日中の相互理解に奮闘する謝冰心の行動を考察し、謝冰心研究の意義を再検討し、彼女の「社会性」を明らかにした。
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