研究課題
奨励研究
本研究の目的は, 学生生活関連ストレスの要因(親・友人・教師・学業)の違いによる教師からのサポート(情緒・道具)効果について, 教師サポートが学生生活関連ストレス認知を介して精神的健康に与える影響を明らかにすることである. 統計解析は, 教師サポート(情緒的・道具的)が学生生活関連するストレス認知(親・友人・教師・学業)を介して精神的健康に影響を与えるとした仮説モデルを構築し, そのモデルの適合性と変数間の関連性について構造方程式モデリングにより検討を行う研究である.
高校生の精神的健康に対する教師サポートと学生生活関連ストレス認知の関連について検討した.その結果,教師による勇気づける,励ます,共感するなどの情緒的サポート期待は,「友人」,「学業」,「教師」に起因するストレス認知の軽減に貢献し,間接的に精神的健康に好影響を与えることが示唆された.また,教師による勇気づける,励ます,共感するなどの道具的サポート期待は,「友人」,「教師」,「親」に起因するストレス認知の軽減に貢献し,間接的に精神的健康に好影響を与えることが示唆された.
本研究結果の学術的意義は,ソーシャルサポートがストレス認知を介してストレス反応に影響を与えるとするストレス認知理論に準拠した概念モデルが実証データによって支持されたことが挙げられる.また,本研究結果の社会的意義は,高校教師が生徒のストレス要因に配慮した支援方法の必要性を示したことである.
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