研究課題
奨励研究
本研究では, 研究機関の社会に貢献する研究成果から測られる「社会に魅せる研究力」の指標を策定し, 可視化することを目的とする。具体的には, 社会課題解決や社会との協働が研究内容に含まれるプロジェクトの研究成果を調査し, それらの成果について, 客観的で相互比較が可能な指標を策定し, それを「社会に魅せる研究力」の指標とする。そして, 当該指標を用い, 国立国語研究所およびいくつかの大学共同利用機関や国立大学について「社会に魅せる研究力」の可視化を試みる。
論文や書籍(専門書)ではない社会に貢献する研究成果の指標を明らかにするため,リスト化すべき研究成果を整理し,論文,学術書,専門書などの形をとらないだけでなく,文字情報にすることすらできない多種多様な研究成果もあることを明らかにした。一方,研究成果の多様性のみならず,対象とする社会の範囲の違いから,相互比較がふさわしくないことが明らかとなった。研究成果の多様性を社会に貢献する指標として提案したが,実際の研究者との合意を得られるような計算方法が課題である。
本研究は,主に国立大学法人や大学共同利用機関法人をはじめとする研究機関の「社会」に対する貢献を測る指標を開発するものである。研究機関の中期計画・中期目標の策定およびそれらの評価(業務実績報告書など)に利用することを想定している。加えて,従前は,学術への貢献が中心であった研究機関の「研究力」に社会への貢献を取り入れようとするものである。
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