研究課題/領域番号 |
20H00755
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1180:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 南陽市教育委員会 |
研究代表者 |
安達 心 南陽市教育委員会, 南陽市教育委員会 学校教育課 指導係長
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
360千円 (直接経費: 360千円)
2020年度: 360千円 (直接経費: 360千円)
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キーワード | 拡散的好奇心 / 算数・数学 / 幼保小中 / 発達段階 / 系統性 / 幼保小中の発達段階と系統性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小学校、中学校の児童、生徒並びに幼稚園、保育園の幼児に対し、系統性を踏まえた算数・数学の授業や学ぶ場を開発して実践し、拡散的好奇心(「新奇な情報を幅広く探し求めることを動機づける」知的好奇心尺度の作成, 西川一二・雨宮俊彦, 教育心理学研究63巻, pp. 412-425, 2015)が育まれたかを明らかにする。その際、授業記録の映像等を詳細に分析するとともに学習者の反応を調査し、他の実践事例と比較しながらその有効性について検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では,算数・数学の共通の教材において,幼保小中の発達段階と系統性を踏まえて,拡散的好奇心を育むための各校種等段階の実践プログラムを作成することができた。 共通の教材としてひと裁ち折り紙を用い,幼児から生徒まで共通テーマで活動できる横断的プログラムを作成した。子供の意欲や興味・関心を高め,主体的な活動となると共に,完成イメージを持って取組む必要感と困難さが試行錯誤と思考場面を生み出し,算数・数学における拡散的好奇心の育成につながる。 また,幼保小中一貫プログラムを作成したことで,単年度及び複数年度の縦断的な育ちが可能となり,子供個々の学びの系統性が確保され拡散的好奇心の育成もより進む。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
拡散的好奇心の研究は,教育心理学の分野において進んでいるが,教育現場に活用した実践事例は多くみられない。文部科学省が学習指導要領で示す,子供に「見方・考え方」を働かせるためには重要な要素である。しかし,日常的な遊びや生活,授業の中に数多く存在する要素の中から,子供に着眼点を見出させていく指導に多くの教師が困難さを感じている。また,幼児期から一貫した指導は,更に困難さが増すと共により事例が見られない。本プログラムを作成したことは,今後,拡散的好奇心育成のための教育実践研究において一つのベクトルとなり得ると考えている。
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