研究課題/領域番号 |
20H00761
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1180:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 北海道帯広柏葉高等学校 |
研究代表者 |
戸川 貴之 北海道帯広柏葉高等学校, 教諭
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | アイヌ民族 / 高等学校 / 国語科 / 言語文化 / 多文化共生 / ユカラ / ウェペケレ / 国語科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
北海道の先住民族であるアイヌ民族の物語を国語の授業で高校生と読み味わう。 神々が活躍するユカラよりも、より生活に近いテーマが話題となるウエペケレを様々な機会を通して聞き、読み、アイヌ語の独特な音を楽しみ、口承伝承によって洗練された比喩と物語に含まれる寓意について深く思いを致すことで、アイヌ民族の心を感じ取る。 得たことをもとに、現代の日本の生徒の力を合わせて、現代の諸問題を寓意に込めた北海道の物語の創作を学習者と行う。
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研究成果の概要 |
高校生はアイヌ民族の文学作品に対し、大変深い興味を持って向き合うことがわかった。創作活動は主体的にアイヌ民族の文化を学ぶようになるための活動として大変有効であることもわかった。また、アイヌ民族の文学作品について、日本語による記録や動画による記録は残っているが、多くの人はその存在を知らず、それに対して興味を持つようになるための働きかけは不足している現状があることがわかった。この現状を改善するためには、国語科の教科書に日本国内の言語文化の一つとしてアイヌ民族の文学作品が載ることが必要であると考えるに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アイヌ民族をはじめとする国内の多民族の文学作品を学校教育で扱うことには重要な意義がある。それらが公教育できちんと取り上げられていない現状は改善されるべきである。そうすれば、当該民族がそれらを教材として学ぶ機会ができることはもちろん、当該民族以外の者であっても、その文学作品を学ぶことは、当該民族の存在を認知し、互いに尊重しあう姿勢を醸成することにつながる。アイヌ民族の文学作品は、日本語の文字や動画によって記録されている。それらの存在を知り、手に取り読もうという気持ちを持つ人を増やすためにも重要なことである。
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