研究課題/領域番号 |
20H00763
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1180:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
青柳 有季 東京学芸大学, 附属小金井中学校, 教諭
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 狂言 / 呼声 / 英語狂言 / 型 / 平家節 / 小歌節 / 踊り節 / 舞 / 科白や型 / 抜け参り物 / 3つの節、謡と舞 |
研究開始時の研究の概要 |
中学生の英語指導において、「ドラマ的手法」が用いられることは多い。このドラマ活動は、「話す」「聞く」以外に「読む」「書く」等の活動も入るため、統合的な活動となる。申請者も「英語脚本を用いた活動」を「総合的な学習の時間」において20年以上行っており、とくに2013年度からの7年間は「英語狂言」に取り組んできた。申請者は人間国宝の野村万作氏に師事し、日本の中学校で「英語狂言」の授業を開設しているのは本校のみである。そこで、生徒とともに「英語狂言」を日本・世界に普及するために、中学生に有効な「英語狂言」を創作し、提案したいと考えた。
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研究成果の概要 |
本研究では、中学生が「英語狂言」として日本で演じたことがないと思われる「呼声」という「狂言」を「英語狂言」として創作・上演することで、その可能性と有効性を追究することを目的とした。そこで、「5分編」と「15分編」の2種類の脚本を創作した。古語から英語への翻訳の際には、①簡潔な文体を目指し、②言葉の響きや抑揚・間・リズムは可能な限り原曲に合わせて言語を置き換え、③狂言独自の言葉等はそのまま使うことに留意した。そして「狂言」の「型」を踏襲し、3つの節の謡と舞を含む「呼声」を外国の方々を対象に上演した結果、人間賛歌の内容や登場人物の魅力を含んだ「狂言」の素晴らしさを理解していただくことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、日本では中学生が「英語狂言」として演じたことがないと思われる狂言「呼声」を選択し、それを「5分編」と「15分編」の「英語狂言」として生徒と創作し、外国の方々を対象に上演し、その有効性を追究した。「抜参り物」の狂言の一つである「呼声」は、3つの節(平家節・小歌節・踊り節)・足拍子・リズミカルな明るい舞が特徴で、『語り・所作』の「様式性」と『声』の「写実性」が、狂言特有の「型」として重要な要素となっている。今後、伝統芸能に興味のある日本の中学生(教員の方)にもこの2種類の脚本を参考に「英語狂言」の「呼声」を創作・上演し、外国の方々に「狂言」の魅力を伝えていただければと願っている。
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