研究課題
奨励研究
新学習指導要領では, 幼児期と児童期の円滑な接続(つながり)がポイントになっているが, 多くの実践で報告されている「5歳児後半から小学校第1学年前半まで」の短期的なつながりだけではなく, 発達段階が大きく進む第3学年以降の教科学習へのつながりを対象とした研究が必要である。本研究は, 幼児期から第3学年の学びをつなぐ視点で, ICT機器を活用した学習プログラムを開発し, 長期的な評価によって, 幼児期から第3学年への学びのつながりを明らかにすることを目的としている。
本研究は,幼児期から第3学年の学びをつなぐ視点で,ICT 機器を活用した学習プログラムを開発し,学びのつながりを評価することを目的とした。学習プログラムを実施し,幼稚園教諭等の研究に関わった教員で協議し,紙媒体の記述や学習の姿から評価した結果,過去の写真をきっかけにしてこれまでの経験を想起し,学びを関連付ける姿が見られた。また,ICT機器の活用についても,学び方のつながりを捉えている記述が見られた。
新学習指導要領では,資質・能力を育む「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められている。また,幼児期と児童期の円滑な接続(つながり)が改訂のポイントとなり,多くの実践が報告されている。しかし,この「接続」に関わる研究の多くは5歳児後半と小学校第1学年前半のごく短期的なつながりが対象となり,発達段階が大きく進む第3学年以降へのつながりを対象とした研究は十分ではない。幼児期から第3学年の学びをつなぐ視点で研究を進めることで,幼児期から児童期へと学びをつなぐ研究が発展する。