本研究は、重複障害児の追視を促すデジタル教材の作成と評価を行うことを目的とし、重複障害児1名に視標の横移動(ライン型)と円移動(サークル型)による追視課題を実施した。本研究では縦縞模様による視標(縞視標)を作成し使用した。その結果、縞視標の有用性が確認され、視標の横移動において視標の色や移動速度と追視行動との関係が示唆された。一方、視標の円移動では部分的な追視が見られ、教材への適用の可能性が示唆された。本研究により、重複障害児の注視や追視に関するデジタル教材が作成され、基礎的練習教材の一つとして活用できることが示唆された。
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