研究課題/領域番号 |
20H00936
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2160:土木工学、建築学、航空宇宙工学、船舶海洋工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
片岡 三枝子 豊橋技術科学大学, 研究支援課技術支援推進室, 技術専門職員
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 飛砂 / 海浜植生 / UAV |
研究開始時の研究の概要 |
2018年度から愛知県豊橋市の太平洋に面した表浜海岸を対象地として、VRS-GNSSとUAV(無人航空機)を用い、海浜地形・植生範囲のモニタリングを行ってきた。 これを継続するとともに、得られた成果を基にして、海浜写真上(平面情報)から3次元地形モデルを構築し、その地形変化から砂の動きや移動量を推定することにより、夏場の台風等による短期間での砂浜変化と、冬場の季節風による長期間での砂浜変化の特徴の違いを明らかにする。さらに、砂浜と植生の変化を平面的かつ経時的に把握し、安定した砂浜海岸に戻すための方法を検討する。
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研究成果の概要 |
愛知県の表浜海岸において,UAV(Phantom4 PRO)による砂浜のモニタリングを行い,さらに冬季の飛砂が砂浜地形と海浜植生に与える影響について調査を行った. その結果,2020年の9月から10月にかけて日本の南側を複数の台風が通過し,台風の高波浪による波の遡上で砂が押し上げられ波打ち際で顕著な堆積を確認した. さらに冬季の調査では西からの強い季節風により多くの飛砂が発生していたが,植生帯にも沿岸方向の砂浜段面にも大きな地形変化は見られなかった.これは西から流入した土砂と東へと流出する土砂のバランスがうまく保たれており,調査範囲において飛砂による侵食や堆積はおこっていないことを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
愛知県と静岡県に跨る表浜海岸では,天竜川からの土砂の供給が減り砂浜の減少が続いていると言われている. 研究代表者は,10年程前から今回の調査範囲において,砂浜の地形変化(侵食・堆積状況)や海浜植生の繁茂状況など継続的にモニタリングを行っている.例年,夏に台風による砂浜の侵食がおこり,冬に飛砂によって砂が堆積することが確認されており,今回はこの冬季の飛砂が砂浜にどのような影響を与えるのか調査を行った. これまでの蓄積された調査結果を元に表浜海岸にあった砂浜の保全対策を検討し,砂浜環境の維持に努めたいと思う.
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