研究課題/領域番号 |
20H00947
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2170:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
佐藤 幸保 秋田大学, 理工学研究科, 総括技術長
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 金属吸着性ペプチド / シリカ微粒子形成能 / 遺伝子組換え大腸菌 |
研究開始時の研究の概要 |
筆者の所属研究室では, 接着性ペプチドと金属結合性アミノ酸からなるペプチドを種々のターゲット金属と結合させた後に多孔性シリカ粒子と混合すると, このペプチドは多孔性シリカ粒子の細孔内に安定的に接着し, 金属脱離後に残ったインプリント空孔はターゲット金属に対して高い選択性を有することを明らかとした。 本研究は, この無機物質接着性と金属吸着性を併せ持つペプチドを遺伝子組換え大腸菌を用いて安価に発現・生産する方法を検討する。
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研究成果の概要 |
筆者の所属研究室では,無機物質接着性と金属結合性を併せ持つペプチド(MBP)と多孔性シリカ粒子を素材とした高い選択性を有する金属吸着材を開発した。本研究では遺伝子組換え大腸菌を用いてMBPを安価に発現・生産する方法を検討した。 はじめに組換え大腸菌によるMBP生産を試行したがMBPの発現を確認することができなかった。次に,オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)の存在下で組換え大腸菌を培養することにより,MBPの発現と同時にペプチドの周りにシリカ微粒子を生成する方法を検討した。その結果,大腸菌のMBP発現株の培養においてのみシリカの生成が認められ,組換え大腸菌によるMBPの生成が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属吸着材は,資源の有効利用や有害物質の除去など広い範囲で使用されているが,高性能な金属吸着材は高コストであることが多く,高性能かつ安価に大量生産可能な金属吸着材の開発が望まれる。 本研究成果は,微生物培養によって高選択性を有する金属吸着材を直接生産できる可能性を明らかにしたものであり,社会的な意義が高いと考える。
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