研究課題/領域番号 |
20H00975
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3110:農芸化学、生産環境農学、森林圏科学、水圏応用科学、社会経済農学、農業工学、獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
太田 敦士 京都大学, 農学研究科, 技術職員
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | コムギ近縁野生種 / Aegilops bicornis / 純系 / ヘテロ接合度 / 系統解析 / 集団構造 / 主成分分析 / GRAS-Di |
研究開始時の研究の概要 |
植物遺伝学研究では、自殖を重ねて遺伝的バックグラウンドが均一化(ホモ化)した純粋系統、いわゆる「純系」が広く使われてきた。純系は、再現性のある実験をおこなうための基盤的な研究材料である。ジーンバンクの重要な仕事のひとつは、遺伝的多様性を反映した純系セットを作出することである。しかし、多くの場合、純系化されているのはごく一部に留まっている。 本研究では、申請者が所属する研究室で長年系統維持されてきたコムギ近縁野生種の純系の多様性評価をおこなうとともに、新たな純系候補を選抜する解析パイプラインを構築する。さらに、選ばれた候補系統の栽培をおこない、純系化を進める。
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研究成果の概要 |
本研究では、複数の純系で構成された「遺伝的に多様な純系集団」を整備するために、新たな純系候補を選抜するパイプラインの構築をおこなった。構築したパイプラインは、二段階選抜で純系候補を選ぶ: 第一に、SNP情報で系統解析をおこない、純系を含まない系統群を一次選抜する。第二に、表現型情報で二次選抜する。コムギ近縁野生種Aegilops bicornis に対して、このパイプラインを適用し、新たな純系候補を選抜した。そして、選ばれた系統を純系化するために播種・栽培した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲノム情報は、ジーンバンクの系統保存や系統集団の作成のために、広く活用されており、また、今後も益々が活用されるであろう。本研究の「純系候補選抜パイプライン」の構築とその利用は、ジーンバンクにおけるゲノム情報活用の一例である。 純系候補選抜パイプラインの使用は、ゲノムワイドSNP情報と表現型情報を定量的に扱うことで、より効率的に遺伝的に多様な純系集団を作成できる。このパイプラインは、コムギ遺伝資源系統だけでなく、様々な生物種にも適用可能であろう。
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