研究課題/領域番号 |
20H01032
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
加賀谷 英彰 秋田大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
380千円 (直接経費: 380千円)
2020年度: 380千円 (直接経費: 380千円)
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キーワード | IL-6発現量 / IL-6receptor遺伝子多型 / タクロリムス / 血中濃度管理 / 腎移植 |
研究開始時の研究の概要 |
カルシニューリン阻害剤タクロリムスは、サイトカインであるインターロイキンを抑制し拒絶反応を抑えるため移植領域で広く用いられている。タクロリムスはCYP3A5*3/*3多型では、*1アレル保有群に比べ血中濃度が高く推移する。一方、インターロイキン6(IL-6)はCYP3A4発現量を低下させ、タクロリムス血中濃度を上昇させるとの報告がある。本研究では、タクロリムス血中濃度に与えるIL-6の影響およびIL-6発現量と移植後の拒絶反応の関係を明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
CYP3A5、IL-6遺伝子多型およびIL-6発現量とタクロリムス血中濃度について検討した報告はなくIL-6発現量が拒絶反応やタクロリムス血中濃度に及ぼす影響を検討した。 IL-6発現量はIL6 receptor(rs8192284A>C)のAアレル保有群、C/C多型群で有意差が観察された。IL6-634C>G多型において有意差はなかった。一方、IL6発現量とTリンパ球関連型拒絶反応(TCMR)との関連はみられず、TCMRはタクロリムスの暴露量が独立変数となった。IL6発現量とIL6 receptorの関連がみられた。一方、IL-6は拒絶反応に影響はなくタクロリムス血中濃度管理が重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎移植時の拒絶反応とIL-6の直接の関連はみられなかったが、IL-6発現量とIL-6 receptor遺伝子多型の関係が明らかになった。こうしたことから免疫応答との関連を調査する際の一指標となる可能性がある。一方、腎移植におけるTリンパ球関連型拒絶反応(TCMR)にはタクロリムスの暴露量が独立変数となった。タクロリムス血中濃度管理が腎移植後の長期予後には重要であることが明らかになった。
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