研究課題/領域番号 |
20H01039
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
三浦 文美 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 抗がん剤による皮膚障害 |
研究開始時の研究の概要 |
抗癌剤による皮膚障害は患者のQOLを低下させるだけでなく、化学療法の投与可否の決定因子となる。スキンケアが重要とされているが、水分量や皮脂量について示した報告はない。そこで、皮膚測定器を用いて皮膚の水分量や皮脂量を測定し、皮膚障害の発現との相関関係が解明されれば、皮膚障害のリスクを数値で示すことができる。その数値を指標として、患者が皮膚測定器を用いてセルフモニタリングを行うことで、適切な外用剤選択、スキンケアの実施が可能となる。皮膚障害がコントロール可能となれば治療成績の向上に寄与することができると考える。皮膚障害の発現については当院の臨床研究データベースを用いて統計解析を行う。
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研究成果の概要 |
当院の臨床研究データベースを用いて、2007年4月~2020年3月にセツキシマブ(以下,Cet)を投与された患者(初回アレルギー発現患者を除外)155名を対象とした。皮膚障害に対し外用剤処方をされた患者は87.7%であった。Cet開始後に皮膚障害に対し外用剤処方がある割合は、予防処方がある群で82.8%、予防処方がない群で96.7%であり予防投与の重要性が示唆された。Cet開始後外用剤処方がある患者のCet平均総投与回数は27回、外用剤処方がない群は平均5回であり皮膚障害の発現がCetの有効性の指標となる可能性が示唆された。皮膚障害のコントロールが治療効果への寄与として重要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗癌剤による皮膚障害は患者のQOLを低下させ大きな精神的苦痛をもたらす。薬剤の用量規制因子となり化学療法の投与可否の決定因子となる。現在、皮膚障害を完全に防ぐ方法は確立されていない。スキンケアが重要とされているが、水分量や皮脂量について示した報告はない。皮膚の水分量や皮脂量を測定し、皮膚障害の発現との相関関係が解明されれば、患者が皮膚測定器を用いてセルフモニタリングを行うことで、適切なスキンケアの実施が可能となる。皮膚障害がコントロール可能となれば治療成績の向上に寄与することができると考える。
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