研究課題/領域番号 |
20H01057
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
小出 博義 滋賀医科大学, 医学部, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | スルファメトキサゾール / トリメトプリム / 薬物血中濃度 |
研究開始時の研究の概要 |
スルファメトキサゾールおよびトリメトプリムの合剤(ST合剤)は、ニューモシスチス肺炎(PCP)発症抑制の第一選択薬であるが、皮疹、高カリウム血症、骨髄抑制といった副作用を高頻度に生じ、約30%の患者では標準投与量での投与継続が困難となる。そのため、病態や臓器機能といった患者背景に応じたST合剤の個別化投与が望まれている。 本研究では、ST合剤の血中濃度と副作用との関連、薬物動態関連タンパク質の遺伝子多型と副作用との関連をそれぞれ評価し、最終的には薬物血中濃度モニタリングおよびファーマコゲノミクス検査に基づくST合剤の個別化投与指針の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
スルファメトキサゾールおよびトリメトプリムの合剤(ST合剤)は、ニューモシスチス肺炎(PCP)発症抑制の第一選択薬であるが、副作用を高頻度に生じ、約30%の患者では標準投与量での投与継続が困難となる。本研究では、薬物血中濃度モニタリングおよびファーマコゲノミクス検査に基づくST合剤の個別化投与指針の構築を目指す。臨床試験の実施に先駆け、スルファメトキサゾール、その代謝物およびトリメトプリムの高速液体クロマトグラフ法による血中濃度測定法の確立を行った。当初の予定より、現在の到達度は遅れているものの、令和3年度では本研究に係る倫理審査の申請を行い、前向きの観察研究の実施を予定している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニューモシスチス肺炎(PCP)は、ステロイドや免疫抑制剤等による免疫抑制状態下に発症する日和見感染症であり、致命的な転帰を辿ることもある。スルファメトキサゾール(SMX)およびトリメトプリム(TMP)の合剤(ST合剤)は、PCP発症抑制のキードラッグであるが、30%の症例で骨髄抑制や肝機能障害などの副作用発現により減量・中止を余儀なくされる。本研究では、PCP予防のためにST合剤が投与された患者を対象とし、薬物血中濃度測定およびファーマコゲノミクス解析を実施し、副作用リスク因子の同定並びに副作用回避モデルの開発を行い、PCP予防におけるST合剤の個別化投与指針の構築を目指す。
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