研究課題/領域番号 |
20H01076
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3190:生体の構造と機能、病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中川 雄伸 熊本大学, 技術部, 技術専門員
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
460千円 (直接経費: 460千円)
2020年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
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キーワード | 肥満症 / 炎症細胞 / 内臓脂肪組織 / 免疫組織化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、病理解剖症例をBody Mass Indexにて「非肥満者 : 25未満、肥満者 : 25以上、肥満症患者 : 25以上かつ肥満関連疾患を伴う」の3群に分類し、各分類の内臓脂肪組織のパラフィン切片を対象に各種炎症細胞や炎症性サイトカインについて免疫染色を行い、内臓脂肪組織に浸潤する各種炎症細胞の発現数や分布の違い、肥満症との関連性について臨床病理学的に解析する研究である。
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研究成果の概要 |
悪性腫瘍の既往を有さない30例の病理解剖症例を対象に内臓脂肪組織(Visceral Adipose Tissue: VAT)のパラフィン包埋検体を用いて免疫組織化学的解析を行った。肥満症(肥満者かつ肥満関連疾患を伴う症例)、肥満者(Body Mass Index:25以上)、非肥満者(同:25未満)をそれぞれ10例ずつに分類し、各種炎症細胞のマーカーおよび炎症細胞や脂肪細胞から産生・分泌される生理活性物質(サイトカイン)のマーカーについて解析した結果、Adiponectinの発現が非肥満者群のVATにやや多い傾向がみられたが、検索に用いたすべてのマーカーにおいて統計学的有意差はみられなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満症群、肥満者群、非肥満者群のVATについて、各種炎症細胞に対するマーカーおよび炎症に関わるサイトカインマーカー用いて免疫組織化学的検討を行なった。本研究においては、残念ながら解析に用いた症例のほとんどが炎症に乏しく、炎症細胞の浸潤が少なかったために統計学的有意差はみられず、期待したような結果は得られなかった。病理解剖症例は死後経過時間・ホルマリン固定期間・脱脂の有無などの条件が症例により様々で染色性が良好で解析に適した症例収集が難しいため、詳細に解析するためには血中サイトカイン測定などの今後さらなる検討が必要と考えられた。
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