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肺移植を対象としたHLA抗体の解析と臓器予後との関連

研究課題

研究課題/領域番号 20H01080
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3190:生体の構造と機能、病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

中村 潤子  東京大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
480千円 (直接経費: 480千円)
2020年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
キーワード臓器移植 / 肺移植 / HLA抗体 / 抗HLA抗体
研究開始時の研究の概要

肺移植では、感染と拒絶が2つの大きな合併症であり、拒絶反応は細胞性拒絶と抗体関連拒絶(antibody mediated rejection, AMR)に大別される。AMRの診断は、肺機能の評価に加え生検による免疫病理学および血清学の面からアプローチされているが、肺は生検が困難なことが多く、他臓器と比較して抗HLA抗体のモニタリングが重要な位置を占める。本研究では、現在の抗HLA抗体検査法の問題点のひとつである検査法による結果の相違(抗体検出の特徴)を把握して、臨床的に有用なカットオフ値を設定するとともに、予後に関連する抗HLA抗体の特徴(DSA検出率、アリル特異性等)を解明することを目指す。

研究成果の概要

肺移植を対象に複数のHLA抗体検査法を比較し,予後に関連するHLA抗体の特徴を解析した.
肺移植70例における移植前抗体陽性率はLuminex法で20.0%.うち26例で3法のHLA抗体検査法を比較したところ,38.5%に結果の不一致を認めた.移植後検体はLuminex法で評価し,DSA保有例,nMFI値10000以上の高値例,de novo抗体の出現例を認め,de novo抗体の出現時期は全例で移植後1-3ヶ月であった(対象症例では移植後2ヶ月-4年までの観察期間).肺移植前後のHLA抗体は,抗体の特徴を把握し,複数法で慎重に解釈する必要があると考えられた.

研究成果の学術的意義や社会的意義

肺移植は末期呼吸不全に対する唯一の治療法であるが,他臓器の移植と比べて5年生存率が最も低く,長期フォローが難しい臓器である.肺移植後の拒絶反応の診断は,臓器の特性上生検が困難であることから,HLA抗体のモニタリングが重要な位置を占める.抗体検出の問題点と特徴を理解して結果を判定し,予後に関連するHLA抗体の特徴を把握することで,生体移植と脳死移植の相違やDSA陽性例の対応,他臓器で実施されている血液型不適合移植の可能性など,移植の適応拡大や予後改善の一助となることが期待される.

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-03-23  

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