研究課題/領域番号 |
20H01098
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
油野 岳夫 金沢大学, 附属病院, 臨床検査技師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
330千円 (直接経費: 330千円)
2020年度: 330千円 (直接経費: 330千円)
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キーワード | 術中脳神経モニタリング / 視覚誘発電位 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚路に関わる脳神経外科疾患における手術では、術中の視機能監視のために光刺激による視覚誘発電位(visual evoked potential : VEP)モニタリングが行われる。この術中VEPモニタリングは、波形の個人差が大きく、評価する波形の同定が困難であることやモニタリング結果と術後視機能の関連性が明確でないことなどから、検査精度が高くないという課題がある。本検討は、術後視機能の転機が判明している患者の術中のVEP波形などのモニタリングデータなどを教師データとし、機械学習手法を用いて術後視機能障害予測モデルおよびVEPモニタリングの基準値の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
機械学習を用いて、術中VEP モニタリングを実施した脳手術施行症例での術後視機能障害予測モデルを構築した。オーバーサンプリング法や特徴量選択といった前処理を行うことで、予測精度の向上が認められた。本研究では、ランダムフォレストやロジスティック回帰などのアルゴリズムが予測精度が高いという結果であった。さらに決定木分析により、VEPモニタリングにおいて、VEP波形の振幅だけでなく、その再現性も術後視機能を予測するうえで、重要な要素であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、術中VEPモニタリングはその統一された評価指標がなく、モニタリング結果と術後視機能との明確な関連は明らかとなっていない。本研究では、機械学習を用いてVEPモニタリングデータから術後視機能の予測を試みた。その結果、使用するアルゴリズムや前処理の方法により精度の差がみられ、それらを組み合わせることで高精度モデルの作成が可能であった。さらに、決定木分析により、術後視機能に関連するVEPモニタリング指標が示された。
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