研究課題/領域番号 |
20H01124
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3240:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
相馬 裕一郎 筑波大学, 附属病院, 理学療法士
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
390千円 (直接経費: 390千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 390千円)
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キーワード | 前十字靭帯損傷 / ロボットスーツHAL / ACLリハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
ACL損傷はスポーツ膝傷害のなかでも頻度が高く、本邦では年間約40,000人が受傷すると見積もられており、スポーツ復帰や変形性関節症予防のため手術的治療が行われている。ACL損傷の治療においては各時期に応じ積極的に筋機能の回復を図り競技復帰を目指す必要があるが、その方法は画一化しておらず、再建靭帯の緩みや再断裂リスクを考えての個別的なリハビリテーション方法の開発が望まれている。本研究では膝ACL損傷症例に対し、術前・術後にロボットスーツHALを用いて膝関節機能訓練を行い、より効果的な筋機能の改善と再発予防を目的とした神経筋機能回復治療という新たな治療体系の構築を目指す。
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研究成果の概要 |
前十字靭帯損傷後の手術を受けた症例について、術後4ヶ月の時点で介入訓練を実施した。合計11症例に実施し、明らかな有害事象は発生しなかった。第一症例についての研究結果報告は「Journal of Physical Therapy Science, DOI:https://org/10.1589/jpts.33.84」に投稿済みである。 HAL介入によって認められた効果として、患側筋力の回復、関節可動域の改善、筋電図学的解析では異常筋活動の抑制、左右筋活動バランスの改善が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前十字靭帯損傷後の術後4ヶ月の時点でHAL介入によって認められた効果として、患側筋力の回復、関節可動域の改善、筋電図学的解析では異常筋活動の抑制、左右筋活動バランスの改善が認められた。前十字靭帯再建後の長期目標は良好な膝関節機能改善による再断裂の予防と競技復帰である。手術後一定期間が経過した段階においてもHAL介入効果が得られたことは、介入による生体反応の結果によるものと推察され、より詳細な介入効果の検討と介入期間の拡大を行うことで、最終的な目標である、良好な膝関節機能回復による競技復帰と再断裂予防につながる研究になりうると考える。
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