研究課題/領域番号 |
20H01176
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野家 啓一 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (40103220)
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研究分担者 |
荻原 理 東北大学, 文学研究科, 教授 (00344630)
直江 清隆 東北大学, 文学研究科, 教授 (30312169)
上原 麻有子 京都大学, 文学研究科, 教授 (40465373)
村山 達也 東北大学, 文学研究科, 教授 (50596161)
佐藤 透 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (60222014)
原 塑 東北大学, 文学研究科, 准教授 (70463891)
遠藤 健樹 東北大学, 文学研究科, 専門研究員 (80739970)
城戸 淳 東北大学, 文学研究科, 准教授 (90323948)
FONGARO ENRICO 南山大学, 南山宗教文化研究所, 教授 (90457119)
ラム ウィンカン (林永強) 獨協大学, 国際教養学部, 准教授 (90636573)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 日本哲学 / 感情 / 東北帝国大学 / 京都学派 / 論理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、論理と感情という視点から日本哲学の多様性と可能性を明らかにし、かつその成果をひろく世界に発信して日本哲学研究の基盤形成に寄与することにある。ここで日本哲学とは、西田幾多郎や田辺元などの京都学派の哲学者だけでなく、かれらと交流のあった高橋里美や三宅剛一、幅広い分野で活躍した阿部次郎や河野輿一などを含む。日本哲学に課された「同化」と「異化」という二重の課題は現代にも通じるものである。本研究は、日本哲学の総合的研究を通じて現在に生きるわれわれの思想的立場を確立し、国際的な視点から自己吟味する可能性を切り開くものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、論理と感情という視点から日本哲学を検討することにより、その多様性と可能性とを明らかにし、かつその成果をひろく世界に発信して日本哲学研究の基盤形成に寄与することにある。本研究では、西田幾多郎や田辺元などのいわゆる京都学派の思想家だけでなく、高橋里美、三宅剛一、阿部次郎など、草創期の東北帝国大学で活躍した人々に着目する。 2021(令和3)年度(繰越による2022(令和4)年度を含む)においては、①科学哲学・論理学の研究班、②西洋哲学の同化と異化の研究班、③感情・美学の研究班に分かれて、それぞれに課題と進捗を共有しつつ、関連文献の読解などの基礎的な研究を進めるとともに、研究成果の積極的な発信につとめた。 2020年度の準備をへて、2021年4月には International Conference, Emotion and Feeling in Japanese Philosophy(Zoom 東北大学)を開催し、さまざまな文化的・哲学的な観点から、西田や田辺をはじめとする日本の哲学者における感情の問題について検討し、国際的な知見の交流を深めた。(この成果は英文の出版物として刊行される予定である。) 東北帝国大学に関しては、研究分担者の遠藤が、東北大学史料館において、東北帝国大学における哲学研究の実態について調査した。研究代表者の野家は、草創期の東北帝国大学の統合知の理念、および法文学部における阿部次郎の事績について成果を発表した。 また野家は、三木清や西田幾多郎にとどまらず、西川徹郎、木村敏、大森荘蔵などについて論じ、日本の文学や哲学について考察を広げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍のために研究会の開催が制限されたため、一部の活動は停滞したが、全体としては順調に推移している。研究成果を出版するための校閲や査読のプロセスに時間がかかっているが、今後は順次、出版される予定である。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍もようやく出口が見えてきたので、可能なかぎり多くの機会を設けて、研究集会や講演会等を開催して、研究代表者・分担者のあいだの情報共有を保ちつつ、国内外の学術的な交流をはかり、研究活動を推進したい。事情に応じてオンライン会議などを活用しつつ、柔軟に対応したいと考えている。 22年度の研究の一部は23年度に繰り越して延長する。
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