研究課題/領域番号 |
20H01183
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
熊谷 誠慈 京都大学, 人と社会の未来研究院, 准教授 (80614114)
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研究分担者 |
真崎 克彦 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (30365837)
小西 賢吾 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定講師 (80725276)
安田 章紀 京都大学, こころの未来研究センター, 研究員 (40638607)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | ドゥク派 / ブータン仏教 / GNH / 国民総幸福 |
研究開始時の研究の概要 |
仏教国ブータンはドゥク派を国教宗派としており、同派ぬきに同国の仏教や文化を真に理解することはできない。しかし、ドゥク派に関する文献は長らく入手が困難であったため研究の蓄積が乏しく、開祖ツァンパギャレー(1161-1211)の人物像や思想すら未解明の部分が多い。そこで本研究では、古典文献の精読に基づきドゥク派仏教の歴史と思想を精査することを主目的とする。更に、ドゥク派の現状を理解すべく、ドゥク派寺院を実地調査し、現代ブータン社会における同派の役割と影響を検証することを副次的目的とする。また、同国が主導するGNH(国民総幸福度)政策と、その基底にあるドゥク派仏教思想との関係性についても分析する。
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研究実績の概要 |
仏教国ブータンはドゥク派を国教宗派としており、同派ぬきに同国の仏教や文化を真に理解することはできない。しかし、ドゥク派に関する文献は長らく入手が困難であったため研究の蓄積が乏しく、開祖ツァンパギャレー(1161-1211)の人物像や思想すら未解明の部分が多い。 そこで本研究では、古典文献の精読に基づきドゥク派仏教の歴史と思想を精査することを主目的とする。さらに、ドゥク派の現状を理解すべく、ドゥク派寺院を実地調査し、現代ブータン社会におけるドゥク派の役割と影響を検証することを副次的目的とする。 2022年度には、新型コロナウイルスによる渡航規制が少しずつ解除され、国際学会での発表等を行った。 また、文献調査を進めることに専念し、研究代表者の熊谷と分担者の安田が中心となり、ドゥク派開祖ツァンパギャレーの伝記や著作の批判的校訂テキストおよび現代語訳の作成を進め、校訂テキストを書籍として出版した。加えて、ブータンへの社会実装を想定したテキスト検索・出力のためのチャットボット・プログラミング・アルゴリズムの改良を進めた。 また、GNHに関して、研究分担者の真崎は、ブータン山村における協同組合支援や、ブータンと日本の経済コミュニティの比較等について複数の報告を開催した。加えて、研究代表者の熊谷は、ツァンパギャレーの最古の3つの伝記の批判的校訂テキスト(Seiji Kumagai, Thupten Gawa Matsushita, and Akinori Yasuda: The Three Oldest Biographies of Tsangpa Gyare, the Founder of the Drukpa Kagyu School, Thimphu: Centre for Bhutan & GNH Studies, 2022.)を出版し、ブータン仏教の起点を整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本科研費の最初の2年間は、新型コロナウイルスによる渡航規制のために、国際学会への参加や現地調査を実施することが困難であったが、2022年度より渡航規制が少しずつ解除され、国際学会での発表や、海外研究者との対面での交流を開始することができた。 また、研究代表者の熊谷は、ツァンパギャレーの最古の3つの伝記の批判的校訂テキストを出版し、ブータン仏教の起点を整理した。GNH研究についても加速している。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、国際学会での発表や、海外研究者との対面での交流を加速させる。また、文献調査を進めることにより専念し、ドゥク派開祖ツァンパギャレーの伝記や著作の批判的校訂テキストおよび現代語訳の作成を進めていく。また、GNHについての研究を進展させていく。
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