研究課題/領域番号 |
20H01205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
竹内 有一 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 教授 (60381927)
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研究分担者 |
神津 武男 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 客員研究員 (10424821)
渡辺 信一郎 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 客員研究員 (10031618)
藤田 隆則 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 教授 (20209050)
武内 恵美子 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 准教授 (30400518)
齋藤 桂 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 講師 (20582852)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 西村公一文庫 / 近世の音楽と演劇 / 近世の木板本 / 書誌研究 / 上方(かみがた) |
研究開始時の研究の概要 |
「西村公一文庫」は、西村公一氏(大阪府)が収集した日本伝統音楽に関する新出コレクションである。氏は、近世演劇(人形浄瑠璃文楽や歌舞伎)の劇場音楽をはじめ、近世歌謡、その他の音楽に関する古文献(木板本)を、大阪・京都の古書店を中心に関西圏に限って収集することに努めたられたという。 事前調査で同文庫は四千点を超える。いわゆる「上方(かみがた)」、京都・大阪を中心とする文化圏における日本伝統音楽の資料群としては、随一の点数を誇るコレクションである。 本研究課題は、その目録化を第一歩として同文庫を学界へ紹介し、同文庫の全貌を総合的に分析し、日本伝統音楽の資料学的研究に資することを目指す。
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研究実績の概要 |
「西村公一文庫」は、西村公一氏(大阪府在住)が収集した日本伝統音楽に関する新出コレクションである。西村氏は、日本近世演劇(人形浄瑠璃文楽や歌舞伎)の劇場音楽をはじめ、近世歌謡、その他の音楽に関する古文献(いわゆる古典籍の木板本)を、大阪・京都の古書店を中心に関西圏に限って収集することに努められたという。 事前調査によれば、同文庫はおよそ四千点を超える。いわゆる「上方(かみがた)」、京都・大阪を中心とする文化圏における日本伝統音楽の資料群としては、西日本随一の点数を誇るコレクションである。本研究課題は、その目録化を第一歩として同文庫を学界へ紹介し、同文庫の全貌を総合的に分析し、日本伝統音楽の資料学的研究に資することを目指すものである。 具体的な作業としては「西村公一文庫」の資料全点の目録作成を第一の目標として、〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉の三つの事業を、四年間にわたって展開したいと考える。 しかるに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行のために、当初企図した形で活動することが困難となった。このため、〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉は、当該感染症流行の沈静化を待って実施することとした。初年度・二年度に引き続き、〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉について注力することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述の通り、本研究課題では「西村公一文庫」の資料全点の目録作成を第一の目標として、〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉の三つの事業を展開する予定であった。しかるに新型コロナウイルス感染症の流行のために、当初企図した形で活動することが困難となったので、〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉は、感染症流行の沈静化を待って実施することとしたものである。この点においては、研究活動の進捗状況について、遅れを生じている。 初年度・二年度に引き続き、〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉について注力することとした。初年度に策定した整理の方針に従い、作業を進めた。アルバイト人員も三年度に至って作業に習熟するところがあって順調にデータ入力も出来たので、当初寄託された資料群について最終年度までに棒目録化を終えることの見通しが立つところまで進捗した。 「西村公一文庫」の主要な集書対象である浄瑠璃本の内、通し本(いわゆる丸本)について〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉のひとつとして、「〈西村公一文庫紹介展〉「近松半二の浄瑠璃本―全署名62作品と存疑作を辿る―」」全三期を開催することとした(第一期:2022年11月9日~12月23日。第二期:2023年1月4日~3月24日。会場:本学日本伝統音楽研究センター新研究棟7階展示スペース。第三期は次年度2023年4月4日~5月26日に開催予定)。研究分担者の神津武男が担当した。近松半二の署名作品数は従来61と数えてきたが、近年に新出した資料によって62点と数えることとなったので、最新の研究成果を公表する機会となった。会場において浄瑠璃本を展示したほかに、会場で配布する解説資料をHP上で公開することを通して、オンライン上での展示を併催することとした。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要にも述べる通り、本研究課題では「西村公一文庫」の資料全点の目録作成を第一の目標として、〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉の三つの事業を展開する計画である。しかるに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行のために、初年度・二年度・三年度には当初企図した形で活動することが困難となったので、〈Ⅱ西村公一氏からの聞書〉〈Ⅲ研究組織各員による書誌研究と研究報告会〉は、感染症流行の沈静化を待って次年度以降に実施することにしたい。 〈Ⅰ資料の登録番号付与と分類作業〉については、次年度にも鋭意作業を進め、最終年度に当たるため、当初お預かりしたした資料群について棒目録化までを達成したい。なお西村公一氏の資料収集は現在も継続していて、増加した分量でも数百点と見込まれる。追加してお預かりして、整理作業を進めていきたい。 「西村公一文庫」の存在とその価値を紹介する方途として、インターネットを活用した形での資料展を開催することを継続したい。引き続き新型コロナウイルス感染症の流行状況を注視しながら、社会還元の方途につき検討していきたい。
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