研究課題/領域番号 |
20H01212
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 副館長 (20227622)
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研究分担者 |
六人部 克典 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (30765235)
清水 実 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40250021)
海老澤 るりは 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40615811)
鍋島 稲子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 客員研究員 (60869139)
植松 瑞希 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (70610335)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 中国書跡 / 中国絵画 / 題跋 / 付属資料 / 鑑蔵印 / 識語 / 鑑識 / 中国書画 / 鑑蔵家 / 館蔵印 |
研究開始時の研究の概要 |
現代に伝えられる中国の書跡や絵画には、作品の内容や伝来を伝えるさまざまな痕跡が盛り込まれている。例えば、作品を鑑賞し収蔵した鑑蔵家たちは、自らの想いを題跋として書きつけ、鑑蔵印を押してきた。保存箱にも箱書きがあり、箱の中には添状が収められている場合もある。それらの付属資料は、美術的・文学的・歴史的に、それぞれ固有の学術的価値を持っている。しかしながら、従来は本体のみに焦点が当てられ、題跋等の付属資料は等閑に付されてきた。本研究は、付属資料に目を向け、題跋等の個別研究の発展可能性を示し、その学術的価値を新たに発見・周知しようとするものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、A:題跋等の付属資料の調査・撮影、B:その文章の読解、C:付属資料研究の発展可能性の提示について、以下の調査研究を行った。 Aについては、高島(東京国立博物館)、三井(三井記念美術館)、中村(台東区立書道博物館)コレクションの中国書画のうち、題跋等の付属資料が未撮影のものに重要度に応じた優先順位をつけて撮影を行い、既存のものとあわせて画像を整理した。また、関東地域のコレクションについても同様の作業を行った。 Bについては、関東地域に収蔵される中国書画コレクションに付属する題跋等のなかから学術的価値の高いものを選び、研究会を行って、釈文と詳細な訳注を作成した。 Cについては、関東地域の宇野コレクション(五島美術館)、永青文庫、出光美術館等の所蔵する中国書画を調査し、Aコレクションとの関連性をふまえつつ、題跋等の付属資料を分析し、学術的価値について考察を深めた。 以上の成果は、東京国立博物館と台東区立書道博物館との連携企画「王羲之と蘭亭序」(令和5年1月31日~4月23日)の展示に反映させ、あわせて刊行した連携図録に盛り込んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国内に所蔵されている中国書画コレクションについては、おおむね順調に調査が進み、展示や刊行物において公表できた。 しなしながら、海外所蔵の中国書画コレクションの調査は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
来年度も研究改革に基づきながら、国内に所蔵される各種の中国書画コレクションの調査を進め、撮影画像を整理するとともに、付属資料の文章を読解し、そこで得られた成果を展示や刊行物をとおして公開してゆく。 またプロトタイプのデータベースについて、より使い勝手の良いシステムを目指して改良を重ねるとともに、引き続きデータの整理と入力を進めてゆく。
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