研究課題/領域番号 |
20H01213
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館 |
研究代表者 |
川口 雅子 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, 学芸課, 主任研究員 (70392561)
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研究分担者 |
陳岡 めぐみ 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, 学芸課, 主任研究員 (50409702)
馬渕 明子 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, その他部局等, 館長 (30114656)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 松方コレクション / 来歴研究 / カタログ・レゾネ / アート・ドキュメンテーション / 松方幸次郎 / コレクション形成史 / アーカイヴ / 西洋美術史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、松方コレクションの成立経緯とその後の行方を明らかにしようとするものである。研究の背景には、文化財返還問題に端を発する来歴研究やコレクション形成史の興隆がある。美術館という現物の美術作品を取り扱う現場ならではの視点を生かして、アーカイヴ資料・文献資料と共に、作品裏面ラベルや書込み等、作品自体に残る歴史的痕跡を重要視するアプローチを採用する。また申請者がまとめた『松方コレクション 西洋美術全作品』を土台として、「デジタル・カタログ・レゾネ」のプロトタイプを試作し、学術出版の手段としての有効性を検証する。これにより、わが国に来歴研究という学問領域の地平を切り拓くことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、松方コレクション全容解明を推し進め、松方コレクションのカタログ・レゾネである『松方コレクション西洋美術全作品』(国立西洋美術館、2018-2019年)刊行時に未解決のまま残された問題を中心に、松方コレクション成立経緯とその後の行方を明らかにしようとするものである。 本計画過程で、所在不明とされてきた作品の所在を新たに確認し、美術館や個人宅等で現地調査を実施し、作品裏面等に残された一次資料の確認を行い、来歴について部分的推論を立てることができた。デジタル・カタログ・レゾネのプロトタイプ試作に関しては、新クラウド環境においてデータ管理機能やインターフェース等の検証に取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、美術作品そのものを取り扱う美術館の現場で取り組む点に学術的独自性を備えるものである。近年、欧米の来歴研究では、アーカイヴ資料や学術文献に加え、作品自体の裏面に残された画商ラベルや展覧会ラベル、書込み等が重要な情報源として注目されている。作品自体に残る歴史的痕跡を一次資料として重要視するこの実践的アプローチは、大学などの研究室で行われる美術史研究とは異なる独自性を発揮するものであったと考える。
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