研究課題/領域番号 |
20H01300
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
丸橋 充拓 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (10325029)
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研究分担者 |
鹿住 大助 島根大学, 学術研究院教育研究推進学系, 准教授 (10609803)
割田 聖史 青山学院大学, 文学部, 教授 (20438568)
中村 怜詞 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (20825830)
日高 智彦 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60803921)
大日方 克己 島根大学, その他部局等, 名誉教授 (80221860)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 探究型歴史学習 / 高大接続 / ルーブリック / グローカル市民 / 歴史教育 / 大学教養教育 |
研究開始時の研究の概要 |
歴史学は、少数の歴史専攻者を相手にしているだけではもはや持たない。歴史教育改革の動きをとらえ、歴史学の意義を広く次世代に伝える具体策を講じていく必要がある。 課題探究型学習は「暗記への拒否感が歴史嫌いを生む悪循環」を断つ切り札として重要視されているが、これによってどんな資質・能力が、どんな段階を踏んで獲得されるのかに関する学問的裏づけはまだ乏しい。 そこで本研究は、探究型歴史学習を通じて得られる資質・能力の調査結果を踏まえたルーブリックと、それに基づく歴史授業モデルを開発し、受講生たちを「グローカル市民」として社会に送り出していくことを目指す。
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研究実績の概要 |
本取組の第一の柱である「歴史学習の経験と獲得される資質・能力の対応関係」の調査・整理については、受講生へのインタビューを要する定性的調査が、昨年度と同様に授業がオンライン化されていたことにより実施できなかったため、採択前から継続してきた評価指標に基づく定量的調査を、島根大学における複数の授業科目で実施し、データの積み重ねを図った。 第二の柱であるルーブリックづくりとそれに基づく授業設計のうち、前者については上述の理由で独自のルーブリックづくりまではひきつづき至らなかったが、連携校における実践のなかで、授業者が自身で作成したルーブリックに基づく授業設計に取り組んだ。 8月には公開ワークショップ「探究型歴史学習の今後を展望する②」を開催し、県内外の高校・大学教員11名が参加した。まず、このほど公表された大学入試センター共通テスト「歴史総合サンプル問題」の分析を行って、そこに探究型歴史学習を構想するうえでの手がかりが多く含まれることを確認した上で、ワークショップを行い、授業を通じて育てるさまざまな力量(「興味関心(=学びに向き合う力)」「問いを立てる力」「読解力」等)について整理を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度もコロナ禍による諸活動の制約が生じた。 具体的には、本取組の実践の場となる島根大学の授業科目がオンライン授業となったため、ルーブリック開発の基礎となる「歴史学習の経験と獲得される資質・能力の対応関係」の定性的調査(インタビュー等)を行えなかったこと、協力機関でも授業オンライン化が続いたことにより共同研究が行えなかったこと等が挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
ワークショップで検討されたさまざまな力量に基づいて、ルーブリックを構成する指標を設定し、これを島根大学で新設する教養科目(大学で学ぶ世界史・探究編)において試行する。また過去2年行えなかった定性的調査(受講生へのインタビュー)を実施する。そこでの検証を踏まえて指標をブラッシュアップし、別の教養科目(大学で学ぶ世界史・講義編)で再試行して、ルーブリック試行版の構築を図る。
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