研究課題/領域番号 |
20H01312
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
小林 道彦 北九州市立大学, 基盤教育センター, 名誉教授 (80211910)
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研究分担者 |
松本 浩延 同志社大学, 人文科学研究所, 嘱託研究員 (30844089)
森 靖夫 同志社大学, 法学部, 教授 (50512258)
瀧井 一博 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (80273514)
竹中 亨 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 特任教授 (90163427)
西田 敏宏 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 准教授 (90362566)
奈良岡 聰智 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (90378505)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 山県有朋 / 明治国家 / 徴兵制 / 地方自治 / 史料 / 意見書 / 陸軍 / 山県系官僚閥 / ドイツ |
研究開始時の研究の概要 |
1871年に成立したドイツ帝国は、近代日本にとって有力な「模範国」であり、憲法・軍隊・警察・行政・地方制度といった「帝国」の骨格を支える一連の制度設計におけるその影響力の大きさは特筆に値する。本研究は、第一次世界大戦におけるドイツ帝国の崩壊(1918年11月)が、大正・昭和戦前期の日本に及ぼした様々なインパクトを、明治藩閥政府の主柱であり、近代日本における「ドイツ受容」の主体でもあった、山県有朋とその官僚閥の動向を中心に分析し、『新版・山県有朋意見書』と論文集『「模範国ドイツ」の崩壊』(仮題)の刊行をめざす。
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研究成果の概要 |
『新版・山県有朋意見書』の編纂作業を継続し、新たに120点余りの山県有朋意見書を発見することができた。現在、出版に向けた最終作業に入っている。具体的には、1、入稿原稿と原文書との正誤チェックを行い、2、分担研究者による「史料解題」とともに、出版社(千倉書房)に入稿する予定である。コロナ禍により、正誤チェックのほとんどは遠隔会議方式で行わざるを得ず、対面研究会の開催も大幅な縮小を余儀なくされたが、どうにか作業を継続することができた。在外史料調査は各自がネットを通じて行い、「史料解題」に成果を反映させることにした。原稿の入稿は2023年9月までに行う予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
山県有朋(1838-1922)は伊藤博文とともに明治を代表する藩閥政治家であり、徴兵制の制定や地方自治制の導入を行っている。また、帝政ドイツを「模範国」と仰いだ中心人物でもある。山県の人物像の正確な分析は、明治国家研究の避けては通れない課題である。 山県は200点以上の膨大な意見書を残しており、『新版・山県有朋意見書』の出版・公開は明治国家研究の基本的データベースを学界のみならず、広く国民一般、否、世界に提供する基本的・かつ重要な事業である。ちなみに、第一次世界大戦後の山県意見書も新たに発見できたが、ドイツ革命が日本陸軍にもたらした衝撃の大きさを窺い知ることができた。
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