研究課題/領域番号 |
20H01314
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
岩田 みゆき 青山学院大学, 文学部, 教授 (40365010)
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研究分担者 |
割田 聖史 青山学院大学, 文学部, 教授 (20438568)
岩下 哲典 東洋大学, 文学部, 教授 (30296230)
嶋村 元宏 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 主任学芸員 (40261193)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | オランダ別段風説書 / 別段風説書 / 海外情報 / アヘン戦争 / ペリー来航予告情報 / 日本近世史 / 風説書 / オランダ通詞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アヘン戦争を契機として、従来の「風説書」とは別にオランダ船が日本にもたらした、詳細で体系的な海外情報である「別段風説書」について、その内容と国内における動向を研究するものである。具体的には、国内に残されている写本の継続調査、内容の詳細な検討を行う。また、その成立から終焉の過程、幕府・諸藩・在地社会における情報伝達・漏洩・深化の実態、情報の収集・分析・活用や影響について、幕閣・幕臣・諸侯・諸藩士・民衆の相互の関係を意識しつつ追及していく。さらに西洋史の側から「別段風説書」の世界史的意義を位置付ける。以上を通じて世界史的視座に基づく新しい日本の近世史像を描くことを目指す研究である。
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研究成果の概要 |
本研究はアヘン戦争を契機としてオランダ船が日本にもたらした海外情報である「別段風説書」について検討した。研究の目的は、1)「別段風説書」の内容の精査、2)日本国内の写本や情報伝播の動向を明らかにすることである。具体的には、写本の所在調査、写本の成立・伝来等に関する史料学的研究、「別段風説書」の内容の検討と索引の作成を行った。また「別段風説書」の成立から終焉の過程、江戸訳・長崎訳などの翻訳上の問題、情報の伝達・漏洩・深化の実態などについて幕府・諸藩・在地社会の相互関係を意識しつつ明らかにした。さらに西洋史の側から「別段風説書」の世界史的意義を位置付けることを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「別段風説書」は全国各所に写本として伝来しているが、いまだに所在状況の全貌は明らかではない。またその成立と終焉、翻訳上の問題、情報漏洩の実態、情報の活用などについても不明な点が多い。本研究では写本の所在調査を継続するとともに、情報内容・関連史料の詳細な分析を行い、江戸訳・長崎訳などの翻訳作業の実態、幕府・諸藩・在地社会の動向、大槻磐渓・箕作阮甫・塩谷宕陰などの「別段風説書」と深く関わりをもつ人物や著作の研究などを通じて、それらの諸問題について、新たな事実を具体的に明らかにした。また「別段風説書」の内容を西洋史研究者が分析し、世界史的視座から「別段風説書」の意義を明らかにすることができた。
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