研究課題/領域番号 |
20H01315
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 國學院大學 |
研究代表者 |
根岸 茂夫 國學院大學, 文学研究科, 名誉教授 (30208285)
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研究分担者 |
林 和生 國學院大學, 文学部, 名誉教授 (30135488)
上山 和雄 國學院大學, 文学部, 名誉教授 (40137790)
岩橋 清美 國學院大學, 文学部, 教授 (50749653)
青木 歳幸 佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 特命教授 (60444866)
宮本 誉士 國學院大學, 研究開発推進機構, 教授 (60601200)
手塚 雄太 國學院大學, 文学部, 准教授 (60802767)
内山 京子 國學院大學栃木短期大学, その他部局等, 准教授 (60850089)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 戦前期 / 渋谷 / 佐賀 / 松濤 / 代官山 / 住宅開発 / 生活空間 / 鍋島家 / 空間空間 / 東京近郊の都市化 / 近現代 / 鍋島家文書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦前期の東京市近郊地域における住宅と生活空間の変容を、住宅開発を担った開発者たち、その住宅に暮らした生活者たちの双方に着目して明らかにする。研究の対象は、渋谷区代官山の名望家朝倉家の所蔵文書、同区松濤を開発した旧佐賀藩主鍋島家旧蔵文書などの新史料である。この分析から、戦前期渋谷の住宅と生活空間の形成・変容を、開発者と生活者の双方の視点から検討し、渋谷の歴史的基層を複眼的に示していく。
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研究成果の概要 |
戦前期東京西郊が都市化と人口増大により生活空間が変容する過程の、典型的な二タイプの住宅開発を渋谷において論究した。一は明治初期旧佐賀藩主鍋島家が旧大名屋敷を取得、茶園・農場に開拓し、大正期計画的な住宅開発と分譲により高級住宅地となった松濤地域である。これは鍋島家の東京・佐賀の家政・経営に位置づけられる。二は明治期山林・耕地を名望家の朝倉家が大正末期土地整理事業に着手、人口増大に借家・長屋を建築し、地主たちの不動産管理も代行した代官山地域である。戦前期渋谷の借家率は80%に及び、この借家層の住宅を担ったのが地域の不動産業である。昭和期には近代的間取のアパート経営にも着手し生活空間を変貌させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来研究のなかった戦前期渋谷周辺の住宅開発と生活空間の変容について、散逸史料の収集、新発見史料の調査・整理によって解明し、東京の近現代史研究の推進に寄与した。また、松濤を開発した旧佐賀藩主鍋島家の研究を通じて、地域を超えた研究の連携を深めた。かつ、佐賀市の鍋島報效会、渋谷区立渋谷区郷土博物館・文学館と共同研究を推進し、地域の歴史・文化の発展に寄与できた。さらに代官山朝倉家文書の調査・整理作業を通じて、地域の史料保存とアーカイブの構築に協力した。一方、佐賀市・渋谷区代官山において公開シンポジウムを実施し、研究の一端を公開するとともに、まちづくりを推進するNPO法人などとも協力関係を築けた。
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