研究課題/領域番号 |
20H01321
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柴田 大輔 筑波大学, 人文社会系, 教授 (40553293)
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研究分担者 |
山田 重郎 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30323223)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 楔形文字 / アッカド語 / 西アジア / メソポタミア / アッシリア / 粘土板文書 / シュメール語 / バビロニア / ハブール川 |
研究開始時の研究の概要 |
シリア北東部のハブール川の流域に位置する大型遺跡テル・タバン(古代のマリ国の首都タベトゥ市)において日本隊が発掘調査を行い、日本隊の調査としては初めて、合計約450点にのぼる大量の楔形文字文書を発見した。これらは、前18世紀の各種粘土板文書、そして前13~11世紀の行政記録や書簡、建築記念碑文を記した粘土板と種々の土製品からなる。本研究はこれらの楔形文字文書のうち前13~11世紀のものを校訂し、さらに同文書の有する豊富な情報を手掛かりにして前2千年紀上メソポタミアの歴史・社会・文化の諸相に関する研究に取り組む。研究は、他の遺跡の文書に取り組む海外共同研究者と密接な連携を取りながら推進する。
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研究実績の概要 |
2022年度前半まではパンデミックによって渡航が制限されていたが、同年度後半から状況が少しずつ改善し、海外における研究と調査も徐々に再開した。 2022年6月にパリで開催された国際会議Femmes et diplomatie au Bronze Recentに招待されたが、当時はまだ渡航が制限されていたため、オンライン参加し、前2千年紀後半アッシリア王女に関する報告を行った。同年11月にはエルサレムで開催された国際会議Late Sumerian: Case Studies, Challenges, Perspectivesに招待され、今度は現地参加し、ヘレニズム時代ウルクにおけるシュメル語祈祷に関する報告を行った。同市ではバイブル・ランド博物館において調査も実施し、特に粘土製円筒碑文を原物校合した。さらに、同国際会議のオーガナイザーBeatrice Baragli氏とシュメル語・アッカド語祈祷に関する共同研究を行い、その成果をイタリアの査読付き学術誌KASKAL Rivista di storia, ambienti e culture del Vicino Oriente Anticoに投稿・発表した(出版は2023年3月)。2023年3月にはイラクのスレマニヤ県における調査に、分担者の山田重郎氏並びに協力者の黒澤正紀氏と参加した。他、研究成果の一端である学術論文をアメリカの査読付き学術誌Journal of Cuneiform Studiesに発表した(出版は2022年6月)。オックスフォード大学出版局から出版された古代西アジア史の金字塔Oxford History of Ancient Near Eastにおいて前11ー9世紀アッシリア史のチャプターを執筆し(出版は2023年4月)、国内においても『アジア人物史』などを分担執筆した(出版は2023年1月)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度前半まではパンデミックにより行動が制限されていたが、国内における研究を重点的に行い、さらにオンラインで国際会議にも参加できた。2022年度後半からは海外における調査や国際共同研究をスムーズに再開できた。
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今後の研究の推進方策 |
パンデミック中には制限されていた海外における調査と研究に重点を置く。特にドイツに渡航し、ミュンヘン大学において共同研究を実施しする。
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