研究課題/領域番号 |
20H01325
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
池田 一人 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 准教授 (40708202)
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研究分担者 |
小林 知 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (20452287)
村上 忠良 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (50334016)
王 柳蘭 同志社大学, グローバル地域文化学部, 准教授 (50378824)
吉本 康子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (50535789)
山根 聡 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80283836)
菅原 由美 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80376821)
黒田 景子 鹿児島大学, 共通教育センター, 名誉教授 (20253916)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 東南アジア大陸部 / イスラーム / 上座部仏教 / ロヒンギャ / チャム / イスラーム受容 / グローバルヒストリー / 雲南ムスリム / マレー・ムスリム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、東南アジア大陸部社会とイスラームの歴史的社会的関係の全体像解明と現今の問題への新しい視座の提供を目的とする。そのために研究課題として、第一に大陸部のムスリムに関する基本的情報・知見の収集と整備、第二に比較のための指標策定とデータ集成、第三に歴史的全体像の提示の3点に取り組む。4年間の研究期間で、縁辺4事例・内陸部の諸事例・移動事例の3カテゴリーを研究対象とした10班を編成し、各メンバーは主副で複数の班を担当する。海外合同調査は研究の中核的活動であり、1年目は大陸中央部のタイ、2年目は西部のミャンマー、3年目は東部のベトナム・カンボジア(・ラオス)を対象として実施する。
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研究成果の概要 |
合計13回の研究会、2回の合同海外調査、最終年度の国際シンポジウムをとおして研究目標を達成することができた。合同調査ではバンコクのムスリム・マイノリティ、カンボジアの多様なムスリム・コミュニティの調査を行いデータを採取できた。またクーデターによって調査を断念せざるを得なかったミャンマーについては、ラカイン地方の関係古文書史料の相当数の電子化を行うことができた。とくに研究成果のあがった東南アジア大陸部西部のベンガル事例と東部のチャム事例について、国際シンポで計7つの発表報告を行った。さらに近世以来の時間軸のなかでイスラームと民族形成についての新しい研究課題の地平も開拓することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、とくに大陸部西部のベンガル系と東部のチャム系のムスリム・マイノリティの2事例ついて、近世から現代までの東南アジア大陸部におけるイスラーム受容の変遷と現地社会との関係の歴史的全体像を明らかにし、その史的視野によって当地におけるイスラームの現代的位置付けを再評価することができた。史料調査を旨とする歴史学と口承史資料や社会調査に強みがある人類学とが調査段階から協働し、互いの知見を交換しつつ2事例について大局観の構築を試みた。とくにベンガル事例(ロヒンギャ)については、宗教間の軋轢を原因とする現代的諸課題と共存のあり方について、一定の歴史的視座を提供することができたと評価できる。
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