研究課題/領域番号 |
20H01342
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
菊地 芳朗 福島大学, 行政政策学類, 教授 (10375347)
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研究分担者 |
藤澤 敦 東北大学, 学術資源研究公開センター, 教授 (00238560)
石橋 宏 東北大学, 埋蔵文化財調査室, 専門職員 (30755509)
福永 伸哉 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50189958)
柳沼 賢治 福島大学, 地域未来デザインセンター, 客員教授 (60783074)
上田 直弥 大阪大学, 文学研究科, 助教 (70823780)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 古墳時代 / 東北地方 / 地域権力 / ヤマト政権 / 相互関係 |
研究開始時の研究の概要 |
日本列島各地に古墳が成立するにあたり、ヤマト政権と各地の政治権力との相互関係が重要な契機になったと考えられているが、この問題については、長い間大きな研究の進展がないうえ、その対象は有力な古墳や遺物が集中する地域にほぼ限られていた。 本研究は、新規に行う実証的調査研究成果を踏まえ、この問題の究明を主目的として実施するものである。これにあたり、古墳文化の北縁に位置しこれまでほとんど顧みられることがなかった東北地方の古墳・遺跡とその出土遺物を主な対象とし、従来の見解を再定義することを目指す。さらに、東北特有の地理的・歴史的条件を踏まえ、古墳がつくられた意味や日本の国家形成の特質に迫ることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、古墳文化の北縁に位置しこれまでほとんど顧みられることがなかった東北地方の古墳・遺跡とその出土遺物を主な対象に、ヤマト政権と各地の政治権力との相互関係に関する従来の見解を再定義することを目的として実施する。さらに東北特有の地理的・歴史的条件を踏まえ、古墳がつくられた意味そのものや、日本列島の国家形成の特質にも迫ることを目指す。より具体的な目的は次のとおりである。 ①東北の古墳時代遺跡・遺物に対するフィールド調査の実施により、ヤマト政権と地域権力の相互関係を解明するための新たな材料を獲得する。②東北と近畿の古墳時代に精通する第一線の研究者を結集しつつ調査分析を進め、その成果と課題を共有議論することにより、両権力の相互関係に関する新たな理解を提示する。③上記成果を特定地域間のケーススタディにとどめることなく日本列島全域への普遍化を図り、古墳時代研究および国家形成研究の新たな展開を目指す。 2021年度は、前年度から続くコロナ禍により、予定していた調査の多くが実施不能あるいは縮小して行わざるを得ない状況となった。フィールド調査として、秋田県横手市大塚の測量調査、および福島県団子山古墳の発掘調査を実施した。総合研究としては、2021年6月と2022年3月にオンラインによる研究集会を開催し、研究計画を確認するとともに、研究メンバー5名による研究報告を行った。一方、新たな調査として、福島県須賀川市前田川大塚古墳の測量調査、および福島県会津若松市和泉遺跡をはじめとする弥生時代末から古墳時代前期の遺跡出土土器に対するシリコンレプリカ法による圧痕調査を開始し、今後の展開への筋道をつけた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症の蔓延により資料調査に出ることが難しかったものの、ほぼ年度当初計画どおりの調査研究を推進できたことに加え、新たな遺跡および方法による調査を開始することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
現時点においては、本研究の3年間の研究期間を予定どおりとし、2022年度をもって研究を終了する予定である。そのため、2022年度前半は予定していた各自の研究テーマを推進することに主眼おき、それぞれのスケジュールで調査等を行う。 そして、年度後半には研究総括を目的とするシンポジウム開催および研究成果報告書の刊行を行うこととし、それに向けた全体研究集会および執筆を行うものとする。 新型コロナウイルス感染症の拡大により各自の研究が行えない場合には、全メンバーで改めて協議し、今後の対応を検討する。
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