研究課題/領域番号 |
20H01346
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
足立 拓朗 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 教授 (90276006)
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研究分担者 |
三宅 裕 筑波大学, 人文社会系, 教授 (60261749)
西秋 良宏 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (70256197)
宮田 佳樹 東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (70413896)
覚張 隆史 金沢大学, 古代文明・文化資源学研究所, 助教 (70749530)
板橋 悠 筑波大学, 人文社会系, 助教 (80782672)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 乳製品 / 新石器時代 / 銅石器時代 / 西アジア / 遊牧民 / 乳製品利用 / 先史時代 / タンパク質分析 |
研究開始時の研究の概要 |
西アジア文明の基幹生業の一つは乳製品利用である。乳製品の活用により、穀物以外の保存可能な食糧を生産することが可能になった。しかし、乳製品利用がいつ、どのように始まったのか不明である。南レヴァントのガッスル文化(紀元前4800~3500年頃)は乳製品利用が開始された時期の一つであると想定されてきたが、具体的な証拠や考察は少ない。本研究では、金沢大学が調査したガッスル文化遺跡の出土遺物の分析を通して、遊牧民の始まりと乳製品の利用をリンクさせる。そして、遺跡出土の人の歯のエナメル質や歯石からどのような反芻動物の乳製品なのかを実証し、また、土器付着炭化物と人骨のコラーゲンから乳製品の種類を特定する。
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研究成果の概要 |
コロナ禍により、当初、ヨルダンにおいて計画されていた発掘調査による新たな試料の獲得は実施できなかった。この状況に対応するため、これまで日本に持ち帰りが認められている出土土器資料の科学分析に着手した。また最終年度には、実験考古学の手法を用いて、ウシあるいはヤギの生乳を復元土器によって煮沸して、付着炭化物を発生させ、その科学分析結果を出土資料の分析結果と比較する研究に取り組んだ。新規の取り組みとして、土器付着物からの乳タンパクとウシDNAの検出が可能か検証するために、土器の煮炊き実験で得られた土器付着物を用いて分析を実施した。その結果、乳タンパクおよびウシDNAの検出ができることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1970年代に筑波大学がイランで調査した新石器時代のタペ・サンギ・チャハマック遺跡出土人骨を使用して、乳タンパクが検出されるか検討を進めることができた。また、トルコ、中央アナトリアのヒツジ飼養を開始した初期牧畜民の同位体分析を行い、その食習慣を復元した。その結果、初期牧畜民の動物性タンパク質(肉やミルク)摂取率は狩猟を主な生業としていた時期の人々と比べて、ほとんど変化していなかったことが明らかとなった。ミルク利用は狩猟の低調化による動物性タンパク質摂取の低下を補う働きをした可能性がある。そして、ヨルダンを中心にした新石器時代・銅石器時代の土製スプーンの研究を進め、形態分類案を提示できた。
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