研究課題/領域番号 |
20H01382
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03070:博物館学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高田 良宏 金沢大学, 学術メディア創成センター, 准教授 (30251911)
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研究分担者 |
堀井 洋 合同会社AMANE, 調査研究ユニット, 代表社員 (40372495)
山地 一禎 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 教授 (50373379)
山下 俊介 北海道大学, 総合博物館, 資料部研究員 (50444451)
塩瀬 隆之 京都大学, 総合博物館, 准教授 (90332759)
林 正治 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 特任助教 (90552084)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 逐次公開 / 研究データ / ロングテールデータ / オープンサイエンス / データリポジトリ / 地域資料 / 早期公開 / 下飯坂権三郎関係文書 / 荻田家文書 / 人首文庫・佐伯家文書 / 研究室データ / 発生源入力 / 岩谷堂伊達家文書 / 郷古家関係資料 / タグ管理システム |
研究開始時の研究の概要 |
国の指針であるオープンサイエンス(以下「OS」)を推進するには,ビッグデータ,コレクションデータだけでなく,ロングテールデータと呼ばれる,研究室,所蔵庫等に蓄積されている未公開の多種多様かつ膨大な数の研究資料(以下「研究室データ」)の公開が急務である.本研究では,OS推進に欠かせない研究室データの早期公開・早期利用(所在の把握⇒ニーズの把握⇒再利用可能⇒再利用促進)を可能とする運用手法・研究手法を提案することである.実現手段として,「逐次公開」と名付ける従来の研究成果公開と異なる新しい運用モデルを確立し,研究室データの早期公開を加速させる運用手法の提案・研究手法の検討を行う.
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研究実績の概要 |
本研究は,オープンサイエンス推進に欠かせないビックデータに対してロングテールデータと呼ばれる未整理/整理途上の多種多様かつ膨大な数の研究データの早期公開・早期利用を可能とする運用手法・研究手法を提案し,複数分野で実証することを目的とする.本年度は逐次公開型運用モデルの評価,地域資料の調査と実証を進めるとともに関連研究者と共催でシンポジウム等を開催した. Ⅰ.逐次公開モデルの評価:昨年度奥州市で調査・一部デジタル化した岩谷堂伊達家文書および郷古家関係資料を用いて意図的に逐次公開(オープン化の段階を①オープン化候補~②データ本体と最小限のメタデータが登録された状態~③再利用が可能な段階~④再利用が進む段階~⑤完全な公開段階)の状況を作り評価を行った. Ⅱ.複数分野での実証:人文社会系の古文書などの歴史資料,民具などで実証を行った.具体的には,奥州市において,①下飯坂権三郎関係文書の概要調査と公開,一部文書のデジタル化・公開,②荻田家文書の概要調査と公開,一部文書のデジタル化・公開,③昨年度概要調査済みの人首文庫・佐伯家文書の一部について、デジタル化・公開を行った. Ⅲ.資料/資料情報の利活用:代表者・分担者らが過去に整理した旧制高校技術史資料を用いて再現実験を行った.資料/資料情報の活用事例を示すことができた. Ⅳ.シンポジウム等の開催:次のシンポジウムおよびワークショップを開催した.①地域の資料の保存・継承・利活用に関わる研究者,実務者が集まりシンポジウム「学術野営 2022 in 高梁市」を開催し,様々な観点で地域資料の保存・継承,発生源入力,早期公開について議論を行った.②逐次公開の応用的な試みとして,「地域資料の早期公開と戦略的選別に資する横断的共有による逐次キュレーションモデルの検討のための現地ワークショップおよび研究会in士別市」を実施した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,逐次公開モデルの実証を積極的に進めることができた.研究実績の概要にも記載したが,①下飯坂権三郎関係文書の概要調査と公開,一部文書のデジタル化・公開,②荻田家文書の概要調査と公開,一部文書のデジタル化・公開,③昨年度概要調査済みの人首文庫・佐伯家文書の一部について、デジタル化・公開を行った.
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今後の研究の推進方策 |
次年度も未整理/整理途上の地域資料を対象にした調査・実証を行うとともにシンポジウムを開催する予定である.また,資料を整理することによって得られる資料/資料情報の活用事例についても示していく予定である.
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