研究課題/領域番号 |
20H01389
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04010:地理学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
三上 岳彦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 客員教授 (10114662)
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研究分担者 |
高橋 洋 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (50397478)
財城 真寿美 成蹊大学, 経済学部, 教授 (50534054)
長谷川 直子 (石黒直子) お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (60433231)
平野 淳平 帝京大学, 文学部, 准教授 (80567503)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 気候変動 / 温暖化 / 諏訪湖 / 十三湖 / 結氷記録 / 降雪率 / 古日記 / 冬季気温 / 再解析データ / 湖沼凍結 / 降雪 / 領域気候モデル / 日記天候記録 |
研究開始時の研究の概要 |
地球規模の温暖化が問題となっており、社会的関心も高いが、気象観測データに基づいた数十年スケールの実証的研究や気候モデルによる将来の温暖化予測に関する研究が主体で、過去数百年スケールで気候変動の解明を目指す研究はほとんどなされていない。 本研究は、日本全国に残されている江戸時代以降の湖沼・河川の凍結記録や降雪・積雪に関する連続記録を収集・デジタル化し、過去300年間における日本の冬季・春季の気候変動の実態を明らかにし、その変動要因を北半球スケールの大気循環場の変動とも関連づけながら解明することを計画している。
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研究成果の概要 |
18世紀以降の継続的な記録のある十三湖の結氷データ,および古日記に記載された毎日の天候記録から,弘前と長崎における冬季の降雪率(降雪日数/降水日数)を算出して冬春季の気温変動を復元し,過去300年間の気候変動の実態解明を試みた。その結果,18世紀から19世紀中頃にかけて,東北日本では温暖化傾向が認められたのに対して,西南日本では逆の寒冷化傾向にあったことが明らかになった。また,西南日本では1850~60年代に温暖化のピークがあり,その後1950年代と1980年代に不連続的な気候変動(レジームシフト)が起こっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気象観測データのない冬春季の気候変動を復元・推定する手法として,長期的な湖の結氷記録や古日記に記載された天候記録による降雪率が統計学的に有意であることが実証されたことは,過去数百年間の冬季気候変動の解明に大きく貢献し,学術的意義が高いと言える。また,冬春季の気候変動が,長期的に緩やかに温暖化するのではなく,数十年~百年の時間スケールで不連続的な階段状の変化をすることが明らかになったことは,冬春季の気候変動に関連する産業や人々の生活にも影響するため,社会的にも意義が高い。
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