研究課題/領域番号 |
20H01402
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関谷 雄一 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30329148)
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研究分担者 |
木村 周平 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10512246)
市野澤 潤平 宮城学院女子大学, 現代ビジネス学部, 教授 (10582661)
内尾 太一 麗澤大学, 国際学部, 准教授 (30759569)
田中 孝枝 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 准教授 (50751319)
山下 晋司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 名誉教授 (60117728)
菅原 裕輝 大阪大学, 人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 助教 (90768590)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 公共人類学 / 災害 / レジリエンス / SDGs / デジタル人類学 / 東日本大震災 / レジリエント / ウィズ・ポストコロナ / スクローリング / ハイフェ / 複数の公共 / SDGs / 複雑適応系 / Stay Home / Social Distancing / ネットワーク構築 / オンライン研究会 |
研究開始時の研究の概要 |
今日、地球環境の変動とそれに伴う災害の頻発化・深刻化が大きな公共的な関心を集めている。そうしたなかで、個人から地域社会、国家、さらに国家を越えた次元にいたるサステイナビリティ(持続性)やレジリエンス(回復力)をめぐる議論が活発に展開されている。こうした背景において、本研究では、プロジェクト展開中に迎える東日本大震災10周年の機会をとらえて、その復興過程をレジリエンスの観点から検証する。また、地域社会と協働しつつ、公共人類学の立場から防災・減災に向けた災害リスク管理システムを開発しレジリエントな社会モデルを構築する。そうしながら、今日の「地球規模の災害の時代」を生きるという課題に挑戦する。
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研究実績の概要 |
2020年度に本研究プロジェクトを開始する以前から継続している新型コロナウィルスの感染拡大状況が改善せず、Stayhome,Social Distancingを基調とした研究活動に方向転換をし、2年目はオンライン研究会を中心に活動を進めてきた。そうした中で最近の人類学の新しい取り組みであるデジタル人類学にもプロジェクトチームとして関心を寄せ、先駆的研究者をオンライン研究会にお呼びしながらその手法を学び、研究活動の新しい展開を検討し始めた。 2021年6月21日に大阪大学の森田敦郎氏をオンライン研究会にお招きし、デジタル人類学の基本的な理論、発展経緯及び将来的な可能性について講演をいただいた。また、9月18日にはデジタル人類学の方法論的な内容を学ぶために、菅原裕輝氏、神崎隼人氏をお招きし、デジタル人類学研修会をオンラインにて開催した。追加で2022年1月22日にも菅原氏を再度お招きしハイフェ等スクローリングを実行するプログラムの運用方法に関する研修会も開催した。 ウェブスクローリングの原理、作業方法の具体的な流れを把握し、Twitterのハッシュタグ分析の実際等をまなび、プロジェクトメンバーの間では、自分の研究フィールドや内容に合わせてデジタル人類学を活用する可能性がかなり広がった。 加えて、南三陸町観光協会の方々をお招きし、南三陸町とオンラインでつながるワークショップを2022年2月26日に開催した。 本年度は現地を訪れることはほとんどできなかったものの、オンラインによるつながりを頼りに、情報交換や協働を試みる活動が展開された。今後もこうしたハイブリッドなフィールドとのつながりをさらに新しい手法で展開する可能性を模索しながら活動を継続していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度にウィズ・ポストコロナの現状に合わせた研究手法・計画の修正に合わせて、本年度は従来の移動重視型の活動ではなく、既に存在し、利用可能なネットワークを活用しながら、新たなる研究対象に合わせて、オンラインやリアルにつながりを拡大していく活動を志した。その結果、デジタル人類学という、研究プロジェクトメンバーにとっては新しい領域の取り組みを導入する可能性を模索し始めることができた。今後本プロジェクトにおいてはデジタル人類学の手法を用いた研究成果のを期待することができるようになったのは大きな進展といえる。総じておおむね順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ウィズ・ポストコロナの状況を見守りながら、リアルのみならずデジタルな人類学のアプローチを試みながらハイブリッドなフィールドワークを展開し、東日本大震災の復興過程に関する公共人類学的研究を展開することを目指す。
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