研究課題/領域番号 |
20H01406
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石田 慎一郎 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (10506306)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 社会人類学 / 慣習法 / リステイトメント / 文化遺産 / ケニア / 法人類学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アフリカ法をめぐる研究と実務において長年課題視されてきたリステイトメント(説明と判例を付して条文化すること)について、研究と実務の両面で新展開を得ることを目的とする。具体的には、裁判官の慣習法運用上の判断基準としてケニア国内各地の裁判所で活用されているロンドン大学東洋アフリカ学院版リステイトメントを、ケニアの現代的文脈と法人類学的・法理論的知見を踏まえて書き改め、法の〈発見〉と〈発展〉に実践的な寄与をはかることである。
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研究実績の概要 |
当初は、(1)研究代表者が2020年10月から1年間のサバティカルを取得し、80日間ケニア中央高地イゲンベ地方に滞在してフィールドワークを実施すること、(2)2019年度までに取り組んだ研究の成果として刊行する英文編著(ケニア国立博物館刊行。研究代表者、松園万亀雄・国立民族学博物館名誉教授、馬場淳・和光大学教授、Nギチェレ・ケニア国立博物館主任研究員ほか共著)をケニア国内の研究機関・裁判所・図書館・公共図書館・調査地コミュニティに無料配布しつつ、本研究におけるリステイトメントの目的と趣旨を広く周知すること等を計画していた。しかしながら、新型コロナの感染拡大を理由とする外務省からの渡航中止勧告により、2020年度中の上記(1)の実施が不可能となった。上記(2)の英文編著は2020年11月に刊行し(ただし、新型コロナの影響によりケニア側研究協力者の一部は研究成果のとりまとめが不可能となったため、当初の計画よりも収録論文数が少なくなった)、ケニア国立博物館を拠点とするケニア人研究協力者の協力を得てケニア国内での無料配布を開始するとともに、東京都立大学のリポジトリ上で公開した。上記(1)は、東京都立大学の大学院生(アフリカと調査対象地域とする)を新たに加えて2022年8月から9月にかけて期間を短縮して実施した。日本国内においては、これまでの調査研究のとりまとめと文献研究を継続し、上記英文編著所収論文1件、翻訳論文1件、書評論文3件をとりまとめた。また、英国人エディターに依頼して研究代表者の英文単著原稿の英文校正・編集を開始した。2019年度に刊行した研究代表者単著『人を知る法、待つことを知る正義』(勁草書房)が2020年度の日本法社会学会ならびにアジア法学会の学会賞受賞作となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度中は、新型コロナの感染拡大を理由とする外務省からの渡航中止勧告により、ケニアにおけるフィールドワークの実施が不可能となり、日本国内での研究に切り替えたため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年8月から9月にかけてケニア国内でのフィールドワークを再開し、2023年にも継続して実施することで、当初研究課題の実現と成果取りまとめを目指す。研究代表者の英文単著(出版社に原稿ならびに企画書を提出し、現在、審査中)ならびに査読制国際ジャーナル投稿論文(2023年2月にRevise Decisionを得て、2023年3月に再投稿済み)について2023年度中の刊行を目指す。東京都立大学大学院生5名(アフリカと調査対象地域とする)を新たに研究協力者に加え、若手研究者の研究活動を支援しながら本研究課題を推進する。
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