研究課題/領域番号 |
20H01408
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
柘植 あづみ 明治学院大学, 社会学部, 教授 (90179987)
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研究分担者 |
小門 穂 神戸薬科大学, 薬学部, 准教授 (20706650)
洪 賢秀 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (70313400)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 生殖補助医療 / 不妊治療 / 親子関係 / 提供卵子 / 選択 / 受容 / 葛藤 / 躊躇 / 卵子提供 / 生命倫理 / ジェンダー / 特定生殖補助医療法 / インタビュー調査 / Webアンケート調査 / 生殖補助医療技術 / 配偶子提供 / 親子 / 法制度 / アイデンティティ / 精子提供 / 意思決定要因 / 出自を知る権利 / 医療人類学 / 生殖医療技術 / 配偶子 |
研究開始時の研究の概要 |
生殖医療技術はこの半世紀絶え間なく進歩し、さらに再生医療、移植医療、ゲノム医療とも密接に関わり、妊娠・出産のみならず多くの人の人生の多様なステージに関わるようになった。本研究では、人の配偶子(卵子や精子)、受精卵、胚が贈与されたり、商品として授受される現在の状況を踏まえて、いくつかの国や地域を対象にして、生殖医療技術を使って子どもを持とうとしている人、生殖医療技術を提供している医師やその他の医療者、生殖医療技術を規制する法律や各種の指針を定める人を対象に、アンケートとインタビューによってその意識や価値観を探り、実際の運用状況を調査し、なぜ生殖医療技術が現在の形で実施されているのかを考察する。
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研究成果の概要 |
提供配偶子を伴う生殖補助技術(ART)について、提供卵子によって親になった人/なろうとしている人へのWeb調査(N=26)から経験と意思決定理由、その他の諸要因を尋ねて、選択に際して葛藤等検討し、医療における支援や情報に加えて、医療とは異なる支援の必要性を指摘した。さらに、1)提供卵子によって親になった人/親になろうとしている人、2)提供精子によって生まれた人、3)医師と多職種(助産、臨床心理士、社会福祉士等)、4)卵子を他人の生殖医療技術のために提供した人、5)法・制度の研究者、計29人に聞き取り調査を行い、生殖医療技術がもたらした選択肢についての意思決定要因を検討、考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第三者が関わる生殖補助医療により生まれた子とその親との法的関係についてはしばしば論じられてきたが、社会的、心理的、文化(価値規範を含む倫理)的な問題については論じられていない。本研究では、卵子提供(提供卵子)によって子どもをもった人の意識、経験などを調査し、親になる人にとっても生まれてくる人にとっても人格が尊重され、権利を擁護する方策を考える基礎資料を提供する。まず、この技術をめぐる社会的、心理的、文化的課題を明らかにし、解決方法を検討した。これは、本研究の学術的意義である。さらに、親になった人が抱いている悩みやその解決方法について検討し、明らかにしたことが社会的意義である。
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