研究課題/領域番号 |
20H01452
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06010:政治学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
松森 奈津子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80337873)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 海禁 / 鎖国 / 殉教 / 異人論 / ヴァッテル / 所有権 / 歓待 / ホスピタリティ / ロック / ビトリア / イベリア帝国 / スペイン / ポルトガル / イスラム / ユダヤ / ロマ / サラマンカ学派 / コスモポリタニズム / プロパティ / カント / デリダ / 正義 / ハプスブルク / グローバリゼーション / 他者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、これまでの個人研究をもとに学際的な国際共同研究を構築し、最盛期のハプスブルク朝スペイン帝国(1519~98年)で展開された世界秩序構想の全容と思想史的意義を明らかにするものである。焦点は、「他者の歓待(hospitality)」と「自らの所有権(property)」の関係性に 置く。両者の関係は、古来の異人接待論から近代自然法論を経て現代正義論まで通底する他者論 の問題系の1つだが、先行研究では注目されてこなかった。本研究は、テクストの内在的分析と概念史をめぐる通時的分析に基づいてスペイン帝国思想を詳察し、グローバル化時代に求められる他者論の新たな可能性を模索する。
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研究実績の概要 |
本研究は、最盛期のハプスブルク朝スペイン帝国(1519~98年)で展開された世界秩序構想の全容と思想史的意義を明らかにするものである。焦点は、「他者の歓待(hospitality)」と「自らの所有権(property)」の関係性に置く。具体的な目的は、第1に、サラマンカ学派と周辺の思想家における他者論の異同を考察すること、 第2に、それを古代から現代に至る西洋の歓待-所有権論の系譜に位置づけることにより、ハプルブルク朝スペイン帝国思想の独自性と意義を確定すること、にある。 2年目の2021年度は、調査資料に基づき、本研究の2つの目的に沿って、歓待と所有権の系譜を考察する期間である。6月に予定されていた国際会議が新型コロナウィルス感染症流行のために1年延期されたため、口頭報告はできなかったが、前年度に引き続き、英語共著著作の公刊にむけて、メールやZoomによる国際共同研究活動を継続した。海外資料についても、前年度同様、勤務先から海外渡航許可が下りずに現地調査がかなわなかったが、国内外所蔵観からの相互貸借や古書購入といった代替の形で資料収集を行った。 成果発表については、国外共同研究者たちと、英語共著著作の入稿、校正作業を行った。あわせて、一般市民も参加できるオンライン公開セミナーを開催することにより、また個人ホームページを開設することにより、研究成果を広く一般社会に発信することに努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染症流行のため、国際会議報告は1年延期されたが、代わりに公開セミナー報告を行い、共著書刊行プロセスも進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
延期された国際会議報告を行うとともに、3年目の計画を遂行する。研究内容としては、スペイン・ポルトガル帝国のアジア進出が中心となる。
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