研究課題/領域番号 |
20H01468
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
堀 芳枝 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (30386792)
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研究分担者 |
足立 眞理子 お茶の水女子大学, 名誉教授 (10347479)
大橋 史恵 お茶の水女子大学, ジェンダー研究所, 准教授 (10570971)
小松 寛 成蹊大学, アジア太平洋研究センター, 研究員 (50546314)
落合 絵美 岐阜大学, 大学本部, 助教 (60827468)
高橋 加織 芸術文化観光専門職大学, 芸術文化・観光学部, 助教 (90912303)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | IT-BPO / 新興アジア / ジェンダー / 国際分業 / フィリピン / マレーシア / 中国 / 沖縄 |
研究開始時の研究の概要 |
1990年代のIT革命とグローバル金融危機を経て、世界経済はアジア市場にシフトしているそれを牽引しているのはITを駆使したサービス分野などのIT-ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Information Technology Business Process Outsourcing:以下 IT-BPO)である。 本研究の学術的「問い」は、新興アジアにおけるIT-BPOの成立から考える新しい国際政治経済学の構築にある。具体的には、新しいIT-BPOの国際分業が女性の労働力を再編、再配置することで中間層の成長を促進し、都市化や民主主義の在り方にも影響を与えるということを検討してゆく。
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研究実績の概要 |
2022年度は科研費の最終年度として、IT-BPO企業の成長がもたらす経済社会の影響をジェンダーの観点から分析し、各国の中間層の成長と消費、都市化について特徴を洗い出す予定であったが、2020年から始まったコロナパンデミックの影響で現地調査の影響により思うように実施できなかった。そのため、2023年度に一年繰り越すこととなってしまった。 その一方で、各自がそれぞれの研究テーマに従って、研究会を4回ほど実施することで研究を継続することにつとめた。また、国内のIT産業で働く女性を調査対象としている研究分担者は地方へ赴きインタビューを継続して行うことができた。 また、Routledge から出版された Handbook of Feminist Economics についての読書会を3回実施して、それぞれのテーマに関連するところについて発表し、議論をおこなった。その他に本科研の成果の予想外の発展ととして、丸善から出版される予定の『ジェンダー学事典』の編集と項目執筆について、本科研の代表者および研究分担者の複数が参加する機会を得ることができた。この事典の編集と執筆にあたっては、本科研で得た知見をもとにそれぞれが作業を行っているところである。また、フェミニスト経済学についてのテキストも刊行する予定組まれ、これについても原稿執筆と、担当者の間での研究会を2回実施した。これも本科研での研究を続けてきた成果の一部である。遅々たる歩みではあるが確実に成果を積み重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ状況の中でフェミニスト経済学についての文献資料を収集し、文献解題を行う作業は進んでおり、それを発展させて翻訳や論文執筆に取り組むことができた。しかし、フィリピン、シンガポール、マレーシアなどのBPO業界の動向や労働者へのインタビューなどの現地調査を実施する予定であったが。コロナの感染状況が落ち着かない中で相手企業に訪問するアポイントを取ることが難しい状況が続き、当初の予定の変更せざるをえなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年からのコロナという緊急事態が収束したので、今後は現地調査の実施をおこなうことで、これまで培ってきた文献研究を深めるとともに、現地での情報収集につとめ研究成果の取りまとめを行い、論文の成果などを挙げてゆく予定である。
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