研究課題/領域番号 |
20H01471
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 拓殖大学 |
研究代表者 |
川上 高司 拓殖大学, 付置研究所, 教授 (90340017)
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研究分担者 |
前嶋 和弘 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (10350729)
松田 康博 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50511482)
中林 美恵子 早稲田大学, 留学センター, 教授 (90371187)
志田 淳二郎 名桜大学, 国際学部, 准教授 (90782318)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ドナルド・トランプ政権 / ジョー・バイデン政権 / 宇宙安全保障 / 大国間競争 / 米中関係 / アメリカ政治 / スペース・パワー / 領域横断作戦 / 宇宙と安全保障 / 安定的な宇宙利用 / デブリ / 宇宙作戦能力 / 宇宙状況監視能力 / 宇宙空間での中国台頭 / 宇宙でのサイバーセキュリティ / アメリカの安全保障 |
研究開始時の研究の概要 |
2019年12月、ドナルド・トランプ大統領は宇宙軍を創設した。現代アメリカは本格的に宇宙安全保障政策に乗り出したと言える。トランプ政権の政策には、アメリカが宇宙空間そのものを安全保障上の脅威が及ぶ空間と認識した歴史的文脈が背景として存在しており、とりわけ、アメリカが宇宙安全保障上の脅威として認識しているのが、中国である。中国のASAT(衛星攻撃兵器)実験とスペース・デブリ(宇宙ゴミ)が大量に放出した2007年以降、アメリカは宇宙安全保障政策の策定に本格的に乗り出したとする見解が主流であるが、こうしたテーマを実証的に扱った研究は希薄であるため、同テーマに実証的に取り組むのが本研究の概要である。
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研究成果の概要 |
本研究は、2010年代後半以降の米中露大国間競争の開始により、現代アメリカがどのように宇宙安全保障政策を進化させているか、という問いを実証的に解明することを目的に開始された。現代アメリカ政治外交論、台湾研究、安全保障論の専門家から構成された本研究では、国内でイデオロギー的分極化が深刻化しようとも、現代アメリカは、宇宙空間における安全の確保をアメリカの国家安全保障の視点のみならず、同盟国との関係、ひいては第二次世界大戦後の国際秩序の維持にとって最重要な課題の一つと捉えていることを解明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2022年に閣議決定されたいわゆる安保三文書では、日本の宇宙安全保障への関心の高まりが示され、日本はアメリカと軍事安全保障分野はもちろんのこと、科学技術分野における日米宇宙協力を進展させることを打ち出し、日本はNATO(北大西洋条約機構)とも宇宙安全保障分野で協力していく方針である。本研究は、大国間競争と連動しながら、現代アメリカの宇宙安全政策がアメリカ国内政治の影響を大きく受けない形でどのように進化しているかを解明したという学術的意義のみならず、今後のアメリカや日本の宇宙安全保障政策の在り方を展望する上で有益な視座を提供したという社会的意義も有している。
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