研究課題/領域番号 |
20H01511
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邉 安虎 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (60866250)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 選挙サイクル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では外生的な理由でばらつきのある日本の市区町村首長選挙のタイミングを操作変数として用いることで、ヤードスティック競争が選挙支出サイクルを増幅し地理的に無償化の拡大を加速させた因果効果を検証する。具体的には子供医療費無償化政策について、その地理的波及と選挙のタイミングが及ぼす影響を市区町村レベルのデータを用いて検証する。子供医療費無償化の対象年齢に関する意思決定が、各市区町村の選挙のタイミング及びその隣接市区町村の対象年齢の両者からどのように影響を受けているかについて、2005年以降のデータを用いて解析し、選挙という要因がなかった場合どの程度無料化が広がっていたかを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、外生的な理由でばらつきのある日本の市区町村首長選挙のタイミングを操作変数として用いることで、ヤードスティック競争が選挙支出サイクルを増幅し地理的に無償化の拡大を加速させた因果効果を検証した。また、患者負担をゼロとするため過大診療を生み非効率といわれる子供医療費無償化が、この効果により増幅したことに因る死荷重についても概算した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、地方自治体の財政が困難な状況下にもかかわらず、子供医療費無償化ような政策がなぜ加速度的な広がりを見せ如何なるメカニズムで広がるのかを解明したことであり、経済学的に重要であるのみならず政策的にも意義がある。また、選挙支出サイクルのメカニズムを考えるとき、選挙民から政策がどう評価されるかが重要な点であるにもかかわらず、その主要なメカニズムの一つであるヤードスティック競争という観点はこれまで考えられておらず、この点から選挙支出サイクルのメカニズムを理解しようという学術的な独自性に意義があると考える。
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