研究課題/領域番号 |
20H01536
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
西村 孝史 東京都立大学, 経営学研究科, 准教授 (40508462)
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研究分担者 |
西岡 由美 立正大学, 経営学部, 教授 (30369467)
島貫 智行 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (40454251)
佐藤 佑樹 流通経済大学, 経済学部, 講師 (20715205)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 戦略的人的資源管理 / 戦略的人的資本 / ソーシャル・キャピタル / HR帰属 / ダイバーシティ / 人的資本 / インクルージョン / 公正性 / ワーク・エンゲイジメント / COVID-19 / ミクロ的基礎 |
研究開始時の研究の概要 |
戦略的人的資源管理論(SHRM)では,人事施策と企業業績とをつなぐブラックボックスを探求する研究が盛んである。本研究では,そのブラック・ボックスとしてソーシャル・キャピタル(社会関係資本)を置き,ソーシャル・キャピタルが人事施策を経由して組織レベルの成果に影響を与えるメカニズムを理論的・実証的に研究することを目的とする。特に本研究では人的資源管理論(HRM)におけるミクロ的基礎(micro foundation)の視座に立脚し,個人レベルの人的資本やソーシャル・キャピタルが職場の状況要因の影響を受けながら組織レベルの成果に変換されるプロセスを検討する。
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研究実績の概要 |
2022年度は企業調査を実施した。調査対象は,プライム,スタンダード,グロースに上場している企業に加え,非上場の企業についても企業規模の大きい企業・団体約1000社を対象に総計5000社に調査票を配布した。また,回収率をあげるために回答は紙での調査票だけでなく,QRコードを読み込むことでwebからでも回答できるホスティング方式も同時に採用した。ただし,ホールディングカンパニーは,配布対象から除外をした。
さらにコモンメソッドバイアスの回避のため,1社につき「人事部門用の調査票」と「ライン管理職用の調査票」を送付し,両者をマッチングさせることで分析ができるようにした。この調査票は,人事部門調査とライン管理職用の調査票をマッチングするだけでなく,公刊データを用いて財務データ等とも接合する予定である。
一方,研究実績については,紀要論文1本,学会発表4件(国内発表3,国際学会1),図書1件の成果を発表した。具体的に,紀要ではインターネット調査を用いて柔軟な働き方が3つの公正性を媒介してワーク・エンゲイジメントに影響を与えるモデルを置き,実証分析をおこなった。国際学会では人事制度の継続性に注目した実証分析をおこなった。また,産業・組織心理学会の部会では人的資源管理におけるFlexible HRMの考え方を紹介し,実務における「柔軟性」との考え方とのすり合わせを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学内の手続きに想定以上に時間がかかり,結果として繁忙期に調査を実施することになった。そのため想定していたよりもはるかに下回る回収率であったため,翌年度は収集し終えたデータセットの分析にすぐに取り掛かるのではなく,未回答企業に督促を行い,N数を増やすところから行わなければならない。 また,企業調査で紙媒体とwebどちらでも回答できるように設定したため,業者との調整に時間がかかったことも原因の一つである。
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今後の研究の推進方策 |
回収率が当初想定の10分の1であることから2023年度には次の2つの対策を行い,データセットの構築をする。1つは,未回答企業への督促である。ただし,予算の制約と刊行データとの接続のしやすさを考え,督促対象を未回答の上場企業とする。もう1つは,管理職用の調査について2時点のインターネット調査を行い,管理職用の調査票単独でも調査研究が成立するようなデータを構築する。
これらのデータが出揃った段階で共同研究者と改めて協議を行い,具体的な学会誌の投稿先や学会発表について決めていく予定である。
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