研究課題/領域番号 |
20H01587
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
菅原 祥 京都産業大学, 現代社会学部, 准教授 (80739409)
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研究分担者 |
木村 至聖 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (50611224)
番匠 健一 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (50770252)
田中 壮泰 立命館大学, 文学部, 授業担当講師 (70736529)
佐野 泰之 立命館大学, 文学部, 授業担当講師 (70808857)
服部 徹也 東洋大学, 文学部, 准教授 (80823228)
佐々木 祐 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (90528960)
櫻井 悟史 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (90706673)
安井 大輔 立命館大学, 食マネジメント学部, 准教授 (90722348)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 時間と空間 / 場所 / 記憶 / 居住空間 / 文学と想像力 / 冷戦期 / 住宅 / 文化遺産 / 団地 / ポーランド / 都市計画 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「冷戦」体制がどのように「時間と空間」をめぐる人々の想像力を変容させ、またそれが現実の人々の生活空間とどのようなかかわりを持っていたのか解明することを目的とする。そのため、ポーランド、メキシコ、日本などの諸地域における計画都市、団地、居室空間などに注目し、これらの対象について研究メンバーが各々自らの分担に基づいて「理論研究」「社会学的実証研究」「文学研究」のいずれかを行い、それを研究会等で共有する。またこれら個別の研究に加え、研究メンバー全体での合同現地調査として、国内各地の「団地」での現地調査および東欧の旧社会主義圏の「団地」での現地調査などを予定している。
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研究実績の概要 |
令和三年度は、前年度に引き続きコロナ禍により海外渡航および国内調査等が制約を受けたことにより、主に資料・文献研究および基本的な理論研究を行うことにより各自の研究テーマについて研究を進めた。また、オンラインおよび対面で研究会を2回開催し、メンバー間の研究内容の共有に努めた。まず、7月の研究会においては外部から日本映画における団地表象の研究をしている今井瞳良氏を招き、「団地映画と戦後日本」というタイトルで発表していただき、コメンテーターの櫻井をはじめとした科研費メンバーと活発な議論を行った。また、12月の研究会においては、科研費メンバーの木村が「古墳のトポスの多面性とヘリテージ」 と題した発表を行い、時間・空間論から見た文化遺産研究について議論を行った。また、本科研の目標の一つである(SFをはじめとした)文学的想像力と社会学的想像力の接続を目指すという試みの一環として、「トポフィクション研究会」と 題したオンライン読書会を3回開催した。5月の読書会では本科研協力者の島大吾氏がJ.G.バラード『太陽の帝国』について、8月の読書会では科研分担者の番匠が川越宗一『熱源』について、10月の読書会では科研分担者の佐々木が西東三鬼『神戸』、椿原敦子氏がブルース・スターリングの短編作品について、3月の読書会では鈴木智彦氏が柴崎友香『千の扉』について、それぞれ発表を行った。 代表者および一部の分担者は資金を繰り越して令和4年度にも引き続き研究を行い、書籍・資料による文献研究や現地調査等に使用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時には想像もつかなかった新型コロナウイルス禍により引き続き海外・国内の渡航・調査および研究会活動等が大きく制限されたものの、文献・資料を用いた基礎的・予備的な研究に注力したり、Zoomを用いたオンラインでの研究会・読書会によってメンバー間の研究成果の共有や研究テーマについての知識の共有をはかることができた。また、外部の研究者を招いて研究会・読書会を開催することにより知見を大きく広げることができた。さらに、延期を余儀なくされていた海外調査の一部は、繰越金によって翌年に実施することができた。よってこの年度の研究はおおむね順調に推移したと言える。
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今後の研究の推進方策 |
これまで、新型コロナウイルスの影響で、応募時の研究計画からより個人での研究、資料・文献研究や文学研究・表象研究などへと重点を移した形で研究を遂行してきたが、現在、新型コロナウイルス禍がかなり正常化してきているため、これまで実施困難だったような海外調査等を適宜行うことにより、より実質的な研究の進展を目指していく。また、何らかの形で最終的な成果報告の場を設けるなど、成果のとりまとめにも注力していく。
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