研究課題/領域番号 |
20H01588
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
金澤 悠介 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (60572196)
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研究分担者 |
坂本 治也 関西大学, 法学部, 教授 (30420657)
橋本 努 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (40281779)
吉田 徹 同志社大学, 政策学部, 教授 (60431300)
富永 京子 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (70750008)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 社会意識 / 政治社会学 / 投票行動 / 市民参加 / 潜在クラス分析 / 政治行動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は2020~2022年度の間に3つの調査プロジェクトを実施する。具体的には、2020年度に「若年層の社会意識上の分断についてのweb調査」、2021年度に「社会意識と社会関係の関連についての質的調査」、2022年度に「現代日本の社会意識上の分断についての全国調査」を実施する。そして、2023年度に、先の3つのプロジェクトの成果を社会意識論、社会運動論、政治学、政治・経済思想という異なる観点から解釈することで、社会意識上の分断をもとに人々の政治行動を分析する理論枠組みを構築する。
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研究成果の概要 |
現代日本人の間に潜在する社会意識の分断をデータ内在的に解明するとともに、それと人々の政治行動の対応関係を経験的に明らかにするために、大規模なweb調査を実施し、そのデータを分析したところ、以下の3つの知見が得られた。第一に、人々の社会意識のありかたを類型化したところ、従来の「保守-リベラル」という観点からは十分に捉えることができない「社会意識の分断」が見出された。第二に、上記の分析の結果として解明された「社会意識の分断」と回答者の投票行動の間には明確な対応関係があることも明らかになった。第三に、社会意識の類型によって市民参加のパターンも異なることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「社会意識の分断」とそれに対応する政治行動の差異化という知見から、現代の日本政治についての新たな像が描出できた、ということが、本研究の政治社会学という研究分野に対する貢献である。人々の社会意識を計量的に分析することで、「リベラル-保守」あるいは「革新-保守」という従来の分断に加え、社会的投資国家の是非をめぐる新たな分断」を明らかにした。そして、人々の政治行動を分析することを通じて、従来型の分断は、人々の投票行動や市民参加を通じて、政治の場に反映されるが、社会的投資国家の是非をめぐる新たな分断については、それに対応する政治勢力がないために、政治の場に必ずしも反映されないことも明らかにした。
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