研究課題/領域番号 |
20H01591
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 桃山学院大学 |
研究代表者 |
篠原 千佳 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (00570178)
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研究分担者 |
土田 久美子 駒澤大学, 文学部, 准教授 (20553035)
長谷部 美佳 明治学院大学, 教養教育センター, 准教授 (30624118)
菅原 真枝 東北学院大学, 地域総合学部, 教授 (50359501)
川井 太加子 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (70441102)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 社会統合 / 市民権 / キャリア / ケアワーカー / 移動 / グローバル化 |
研究開始時の研究の概要 |
介護・看護・家事労働に東南アジアからのケアワーカーが従事するようになり、今後更なる増加と滞在の長期化が予測される。本研究はそのケアワーカーを日本社会の構成員として位置づけ、送出受入過程、就職に関わる諸アクター、定住と移動パターンを分析する。来日ケアワーカーのキャリアと家族の形成そして日本社会への定着と内外移動の可能性を、社会統合の展開と市民権という観点で、理論と実証の両方から検討する。
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研究実績の概要 |
ケアワーカー(介護・看護・家事労働従事者)が東南アジアから来日し活躍するようになり久しいが、そのような人々が増加し滞在の長期化が見られる。本研究は、海外出身のケア労働者らを日本社会の一員として捉え、出身国からの送り出しと日本での受け入れの過程について更なる調査を行った。新型コロナの世界的流行が未終息であり、国内外での医療従事者を対象とした調査は特に困難を極めたが、可能な範囲で情報収集を行った。来日ケア労働者の就業とキャリアだけでなく、家族形成、社会とのかかわりや定着と内外移動の可能性についても経過を把握するとともに、関係する日本社会の課題を明確にすることを目的として調査を行った。 社会統合と市民権という観点から、今後もさらに必要とされる来日ケア労働者と社会における課題を把握することは、当事者とその受け入れ社会の問題を解決に導くためにも大変重要である。2022年度より、インドシナからの来日定住者調査を重ねてきた研究者を新たに調査に加えた。経済連携協定制度を通しての労働者に加えて、それ以前から日本で働き生活する来日者が、ケア労働に従事する実態にも注目する必要がある。労働だけでなく、家族生活と共に発生するキャリア形成や家族形成の問題にも着目し、社会でケア労働に従事し生活している人々と社会との関係性を把握する。 2022年度にはオンライン研究会に加えて、欧州で東南アジア研究者との合同研究会も行い、研究論文の報告だけでなく互いの課題や問題点の整理も行うことができた。その論文は現在、有査読国際研究雑誌に投稿後、査読後の修正と再投稿を行う段階となっている。今後も、上記で示した調査を継続し、更なるデータの蓄積と分析を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は新型コロナ禍であったために医療従事者を対象としたこの研究は困難を極め、翌年2022年度に研究費を繰り越す形で、予定していた調査を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、コロナ禍の遅延を取り戻すべくデータ収集を継続しながら、さらなる調査情報を蓄積していきたい。海外での調査と学会報告活動も再開し、ケアワーカー当事者と家族の国際移動に加えて、キャリアと家族の形成についても、論文にまとめ報告していく。
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