研究課題/領域番号 |
20H01613
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
西津 貴久 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40228193)
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研究分担者 |
勝野 那嘉子 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (20743892)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | 食塊形成過程 / 口どけ感 / 咀嚼シミュレーター / 米菓 / 澱粉 |
研究開始時の研究の概要 |
澱粉性食品咀嚼中の食塊特性の経時変化が食感に及ぼす影響を明らかにするために,米菓の口どけ感に着目して,以下のことを実施する. 1)市販の機器を利用して咀嚼時の食塊形成過程を模擬するシミュレーターを開発する. 2)上記の装置を用いて,澱粉性食品の食塊特性の経時変化が口どけ感に及ぼす影響について定量的な評価・検討を行い,経時変化に着目した分析法の有効性を検証する.
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研究成果の概要 |
咀嚼シミュレーターによる人工食塊作製法を新たに確立し,試料の調製条件や咀嚼条件を任意に調節することで米菓の口どけ感の要因の抽出を試みた.口どけ感の良い米菓ほど,人工食塊中の固形粒子の平均粒子径,澱粉の平均重合度の減少速度,および食塊の硬度減少速度は咀嚼の進行とともに大きくなった.食塊の付着性は咀嚼の進行とともに増加するが,口どけ感の良い米菓は咀嚼過程途中で(約15秒経過後)に減少した.官能評価の結果も含めた主成分分析の結果から,咀嚼初期で破砕が進行し,その後,口どけ感の良い米菓は食塊がまとまらず消えてなくなり,口どけ感の悪い米菓は食塊がまとまった状態が続くことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した咀嚼シミュレーターを用いることで,食品試料の材料や製法の違いのみならず,若年から老年までのヒトの唾液分泌量や咀嚼力の違いを実現し,咀嚼中の食塊物性の経時変化の物性測定結果から食品の咀嚼特性を考察した点に学術的意義がある.本研究の成果は食感研究に新しい知見を提供するだけでなく,特定の食感を想定した食品開発やオーラルフレイル対策の進展にも貢献するものと考える.
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